・人間は退化する?
先進国はじめ新興国では、人間生活上の便宜性、安全性は著しく進歩し、加速度的に向上し続けている。とりわけ、IT、iPS、DNA解析を活用した、通信技術、治療技術の面では目を瞠らせるものがある。
　それらは、プラスの面ばかりでなく、PN２．５の排出など公害につながるとか、無人兵器やサイバ－攻撃などマイナス面も大きいが、このプラス、マイナスの両面での展開は続くであろうことは間違いあるまい。
　更に、いずれは、開発途上国もこれに追いつてくるであろう。
　ということは、これらの発展の副作用も激化することを意味するのだ。
　言い換えれば、自然淘汰という生物の生き残りと進化の自然法則が抑制された状態が強まりつつあるということである。
　環境の変化に適応できないものや生命力の弱いものが消去されていく自然の摂理である自然淘汰が、科学技術、環境衛生技術、医療技術の進歩で、緩和されることになりつつあるのだ。これは逆に人間を退化させかねない結果を招きかねない状態になっているとも言えるのである。
　いままでなら、死んでしまうであろう弱者でも生かされている。ということはそれら弱者のDNAが次世代に引き継がれて残ってゆくことになるのだ。