また、三つの付随的特性は次の通りである。
１俯瞰的に現象をみられること
２部分と全体を組み合わせられる能力を持っていること
３因果関係の分析、構造化する能力を持っていること
　このような思考特性を持っているから論理的思考が可能になるのである。
・知性とは何か
　哲学では、知性、悟性、理性などの類似したような概念があるが、まずそれらの違いについて述べておこう。
　理性は、人間特有の能力であって、ものこどの真偽、善悪を正しく識別し、判断したり、コンプライアンスを意識し、行動する能力である。
　カントはこのアプリオリな原理の総体を純粋理性と名付け、行為の原理を実践理性と名付けている。
　悟性は広義では、思考能力を意味する言葉であるが、感性とは区別される能力で、感性で与えられたものに基づいて、対象を構成する概念化をする能力のことを言う。
　例えば、愛する者の死は感性で与えられるが、これを「悲しい出来事」と思うのが概念化である。
　しかし、その愛する人分まで自分が頑張って生き抜こうと決意するのが理性である。従って、悟性は理性の下位に位置づけられる。
　悟性は理性の下位に位置づけられている。