いまひとつ、愚民政策の事例を挙げてみよう。
　愚民政策といっても、国民は民力として社会活動をし、国家の繁栄に寄与しなければらない存在であるから、無為な国民にしようとすることではなく、為政者に歯向かって来ないように、国民を誘導することである。
　一番多いのは、独裁国家が、自国の発展が近隣国と比べて遅れているとを国民に知られないようにするため海外情報の情報鎖国化をすることである。これも愚民化政策の一種である。
　・北朝鮮の情報鎖国化
　経済成長、国民生活の向上どころか、国民を飢餓から救うことさえ三の次に置いて、先軍主義と核兵器、ミサイル開発に血道をあげている北朝鮮にとっては、国民に海外諸国の発展状況を知られることが最も怖いのだ。
　そのために、独裁者、金一家は、徹底して、一般庶民に対しては、海外情報鎖国政策をとり、海外からの情報を一切遮断している。
　テレビは勿論、ITも短波ラジオも厳禁、これを犯した者は家族もろとも即強制収用所にぶち込まれるのだ。
　これも一種の反知性愚民政策である。
　・アメリカ南部のキリスト教原理主義者の偏向教育
　アメリカ南部のフロリダ州のキリスト教原理主義者の間には、バイブル万能思想がある。