・ＩＳテロは止められるか
　世界の列強が手を組んだＩＳ包囲網で空爆と地上部隊による掃討をやれば、ＩＳ軍は大打撃を被り、やがて殲滅するでうろう。ＩＳ軍を支援する国はどこもないからである。
　しかし、それはＩＳテロあるいはイスラム過激派テロの消滅を意味するものではない。
　このことは、先のアフガニスタンやイラクの戦いで経験している事実である。
　タリバン相手のアフガニスタンでの戦いは２００１年に始まったが、未だに解決してはいないし、イラクでも組織的な戦闘はとっくに終わっているが、未だ散発的な自爆テロや遠隔操作の爆破テロは続いているのである。
　アフガニスタンのタリバやアルカイダ、あるいはイラクのスンニ派の武装勢力より、より洗練されたＩＳであるから、その主力を失っても、世界に散らばるであろ小グル－プあるいは個人によるによるテロは、粘り強く活動を続けるものと考えねばせなるまい。
・イスラム過激派テロで利益をうる者はいない
　ジハ－ドという名のテロで殉教した者は、天国に行けて厚遇され、多数の美人を抱けるというまやかし話を信じれば、組織の命令がなくてもやってみようという馬鹿者が出てきてもおかしくはないのである。
　しかし、その行為は、自分の命ばかりでなく、何の罪もない多数の命までも奪い取り、その何倍もの遺族を苦しませる蛮行に過ぎないのだ。