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  • from: 倭寇の末裔さん

    2017年01月11日 10時01分37秒

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    グロ-バル化世界と国家 (2)

    移民、難民に対する嫌悪は、EU各国で起っている。各国とも2017年には、総選挙を控えているが、いずれの国でも移民反対、難民受け容れ反対を唱えるフランスのルペン率いる政党をはじめ極右政党が勢いを強めているのだ。
     移民に寛容な指導者メリケルが率いるドイツでさえ、右翼が台頭している。
     アメリカ大統領選挙での、アメリカファ-スト、極端な保護主義者のトランプの当選は、この右翼台頭の勢いを加速することになろう。
     入国管理を復活、強化するためになくなった国境を復活するということは、即EUの崩壊を意味すると言っても過言ではあるまい。
     このような動きを見て、一番喜んでいるのは中国とロシアであろう。
     世界の覇権を狙う中国は、アメリカの自閉化方向は、中国の勢力伸長のための好機と思うであろうし、ソ連崩壊で失ったかっての領土回復に躍起になっているロシアは、それに反対するEU、アメリカの結束が崩れ、ロシアに対する風当たりが弱まる可能性がでてきたことに大歓迎であろう。
     また、このEU、アメリカの右傾化によって、イスラム過激派のテロが収まるかと云えばそうではない。EU、アメリカの右翼化は、イスラム過激派の不満やテロに走る動機そのものの解決に繋がるどころか、逆にそれを助長するものだからである。テロは、新たに国外から入ってくるものが起こす割合よりも、既に国内に居住しており、テロ思想に共鳴した者が、自発的に、あるいは暗号指示によって、起こす比率の方が高いと思われるからである。
     いま一番問題になっている難民は、シリアからの難民であるが、それも、アサド大統領を支持するプ-チンロシアの武力支援が続く限り続くであろう。
     この問題についても、効果的な対応をなすべき国連は無力であるし、世界の警察官を自認していたアメリカは手を引いてしまったし、2017年はより渾沌とした年になるのであろう。
     村上新八
     

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