ジェイコブスの都市計画原則は次の四つである。
１街路は狭く、折れ曲がっていて、各ブロックは小さい
２街には古い建物が多く残っており、その造り方も様々な種類の建物が存在する
３各地区は必ず二つ以上の働きをする多様性を持つ
４人口密度が十分高くなるように計画する
　彼女の都市計画の四原則を補足しておこう。
　１は、いくつものル－トが出来るから、新しい発見があるとか、多くの人の目で見られることになるか防犯に役立つなどの利点が挙げられる。
　これは、昔の城下町などでよく見られる、敵の侵入を難しくするためにとられた町並みと道路の形である。が、今日ではその心配よりも、消防車や救急車が入れないような道路では困ると思う。
　２は街に多様性を持たせることによって、景観を楽しくさせる意味がある。
　３、４は多様性を持たせながらも、コンパクトな街にすることによって、生活の便宜性を図ることをねらった考えであろう。
　こうした都市は、機能性中心の単調でせかせかした気忙しい街でなく、人間性豊かな楽しい街にする狙いを持つものであろう。
　宇沢もその点が気に入ったのであろう。
　

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