2019年5月18日の朝日新聞be版に表題のアンケ－トが載っていた。
　これによると、「やり直したいと思う」が76%三分の二を占める。「思わない」は33%、前者の比率の高さは驚くべき結果である。
　「思う」理由はいろいろあるが、私見を言わせてもらえば「思わない」である。
　別項で、運命とは偶然と選択の結合であると述べたが、人生はこの塊みたいなもので、それがどうあろうと、どんと受けてがむしゃらに自分にとって良い方向へ向けてゆくべきであると思う。「やり直してみて」もそれが当たりになるとは限らないのであるし、それによる周囲の被害も考えねばならない。
　学生時代までの筆者のキャリア－は、他人からみれば、奇異面もあったであろう。が、その場その場で全力投球してきた。
　その後は、経営コンサルタントという、自分の性格にも向いており、大好きな職業(あとからそう思った)恵まれたし、大学時代以降、セミナ－の指導教授や経営コンサルティング・ファームの役員にも認められ、目を掛けられたという幸運にも恵まれて、７５歳まで仕事が出来たし、その以降も、毎年一冊づつ本を書き、それを出版するという暇つぶしの仕事もやれている。
　来年３月には９０歳を迎える。健康とも言えず、病気は数個持っているが、それらの病と共存しながら、このままのの生活が続けられそうな気持でいる。
　これが「人生をやり直したいとは思わない」理由であるが、それは運命にがっちり取り組んでよい方向に向けようとした我武者羅努力したからであると思っている。
　村上新八