トスカーナの（小さな）まち　３．オルベテッロ

ここは、食べるためだけに寄ったまちなので、まちの写真がありません。
オルベテッロは、トスカーナの海沿いの南、もう少し下るとラツィオ州に代わると言うの潟のあるまちです。
その潟でボラを養殖し、ボッタルガ（カラスミ）を作っていて、
その漁業組合がやっている食堂のことが、だいぶ以前に雑誌「エスクァイア」のスローフード特集に出ていて、
そこで食べてみたい！という思いだけで移動の途中で降り立ったのでした。
（本当は1泊したかったけど、夏の海辺のまちは、手ごろな宿は1泊では受けてもらえなくて）

まちの写真はありませんが、海辺の写真ならあります。

その雑誌には、昼も営業しているとあったので、お昼に行ったら、
食べさせてもらえるようなところは全然なくて
漁業組合の事務所らしきところで訊いたら、夜のみの営業とのこと。

うわぁ…食べてからローマに行くのだから夜は無理だわ…と話していたら、
漁協の人たちが、せっかく来たのだから食べて行けばいいじゃないか、
ローマに行く電車は夜の10時半まであるよ、と。

悩んだ挙句、そうすることにして、スーツケースなどを漁協の事務所に預かってもらったのでした。
イタリアの駅ってコインロッカーなんてないし、荷物預かりがあるのもごくわずか。
これまでにいろんなところで預かってもらいましたが、
漁協の事務所というのは最初で最後でしょう、多分。

夜まで時間つぶしをしたというのに街の写真が無い…スーパーマーケットとかお店を覘き、バールで涼んで過ごしたからです。
当時はデジカメを使い始めたばかりで、
フィルムの残りを気にしながらケチケチ撮る習慣が抜けず、
今みたいに何でもかんでも撮りまくることはしていなかったのですね。

夜になり、行ってみて、昼にやらない理由が分かりました。
漁港の剥き出しのコンクリートの上にテーブルが置かれるだけなのでした。
真夏の炎天下では店のをやる方も食べる方も無理。

セルフサービスで買って運んで乾杯。

使い捨ての皿だけど、味は上々

食べている間に陽が沈み

タクシーで駅まで行って、なんとかローマに辿り着いたのでした。

今でもこの漁港の食事処はやっているのかしら。
やっているなら、真夏を避けて再訪してみたいです。
ここには宿もやっている美味しい店もあるはずなので、9月ぐらいなら1泊でも受けてくれるのではないかしら。

グラ姉さん
オルベテッロ良いですねぇ旧市街も有るし内海というのでしょうかそれも良いポルト・サント・ステーファノ辺りも良い感じだし小さな入江も沢山有る、しかもあのジリオ島も近いしコルシカ、サルデーニャにも簡単に行けそうな立地なのでもっと日本で人気に成ってもおかしくなさそうです
前にグラ姉さんが紹介してくれた時に行きたいなと思ってちょっと調べると北には有名なマレンマが有りタラモネという小さい港町とか川沿いと海の風情が夏休みっぽいカスティリオーネ・デッラ・ペスカーイアとか私好みの地味な街を見つけたのですがどうしても南部優先に成ってしまって。

4.カスタニェート・カルドゥッチ

ここもちらっと立ち寄っただけです。
この時は、スヴェレート郊外のアグリトゥーリズモに滞在して
ボルゲリのカンティーナを見学した帰りに（このカンティーナを見学しただけなのでボルゲリは訪れたまちにカウントしていません）
食事をするために訪れたのがカスタニェート・カルドゥッチ。

この時にアグリトゥーリズモ（というかカンティーナの方）で働いている日本人男性が車で連れて行ってくれて、
その時に彼の友人で料理修行に来ている日本人女性もカンティーナ見学をした言うことで同行し、帰りに美味しい店があると紹介してくれたのがこの店なのです。

まちは小高い丘の上にあります。


車を適当なところに停めました。
花が咲いていました。

何の花でしょうねえ。訪れたのは5月です。


お食事会のポスターにカラヴァッジョのバッカスの絵が使われていました。



お料理の写真を載せます。
サラミ類の盛り合わせとこの時期ならではのファーヴェ･フレスケ（生のソラマメ）とリコッタ

若くて、柔らかくて、青臭くて、その青臭さがなかなかよくて、そしてリコッタによく合いました。
（たいていはペコリーノ・ロマーノに合わせるのですけど）
ヴィーノもボルゲリのもので、彼女が飲みたいと思っていたもの。

カルチョーフィ（アーティチョーク）のフリット（大好物！）

次は彼女のお奨めのScamerita alla Buttera


Scameritaは、トスカーナ方言で豚のもも肉のことで、
butteroは、カウボーイのことだそうです。
つまり、豚のもも肉のカウボーイ風という感じですね。
ワイルドな名前ですが、この料理の見た目もワイルドでした。

これは、ここのシェフのオリジナルだそうで、
豚肉をミルト（ハーブの１種で、サルデーニャでこれのお酒を飲んだことがあります）やローズマリーなどのハーブと一緒にグリルし、
トマトやしょうがの刻んだものを乗せてあります。

これが美味しくてボリュームがあると聞いていたので、プリモを飛ばしました。
１人１皿、がっつりと食べて、大満足。
豚肉のグリルが美味しいのはもちろん、このハーブ類の香りがついて、
さらにトマトのフレッシュさに生姜がいい具合に利いていて激ウマ〜
これを食べるためにまたここへ行きたい！と思う味でした。

全然話が違いますが、先日NHKのあさイチで串カツ専門店風のガリトマトというのをやっていて、家で作ってみたら美味しいのなんの！！！
上の写真の料理とは違いますが、トマトと生姜ってすっごく合う！と感動したのでした。
ガリのほのかな酸っぱさがこれまたトマトにぴったりで。
今、家庭菜園をやっているので、トマトも紫蘇も自家製。
ガリは、新ショウガを買って作っているのでこれも自家製。
この夏は何度も作ってしまいそうです。
（脱線失礼しました）

このまちには、わざわざこのまちまで買いに来るような美味しいサラミを作っている店があるそうで、それとこの店の料理を目当てに、チャンスがあれば再訪したいと思います。

ぐら姐さん、みなさん、

オルベテッロ、懐かしい。
ポルト・エルコレが目的で、ポルト・エルコレに行くにはオルベテッロが入り口になります。
リゾート地としては、オルベテッロよりもポルト・エルコレの方が人気があり賑わってます。（ポルト・エルコレは「最も美しい村の」一つです）

大好きなカラヴァッジョのために、ポルト・エルコレに数度足を運びました。（カラヴァッジョは、ポルト・エルコレで1610年7月18日に死去したといわれてます）地元の図書館、教会などで調べましたが、カラヴァッジョがポルト・エルコレに行った証拠、記録、文書が見つかりませんでした。