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from: ぐら姐さん
2017/10/29 09:10:49
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載せこぼし写真'17夏
今日から、旅報告に載せなかった写真をぽつりぽつりとアップしていきます。今日は、ボルゲーゼ美術館の作品を少し。入って最初に目に入る彫刻がこれ。アントニオ
今日から、旅報告に載せなかった写真をぽつりぽつりとアップしていきます。
今日は、ボルゲーゼ美術館の作品を少し。
入って最初に目に入る彫刻がこれ。
アントニオ・カノーヴァが1805年から1808年にかけて制作した
「パオリーナ・ボルゲーゼ」
パオリーナ(フランス語では、ポーリーヌというそう)は、
ボルゲーゼ家の当主の息子と結婚したナポレオンの妹だそうです。
その後には、ジャン・ロベルト・ベルニーニの作品が続きます。
私は、今回改めて知ったのですが、ベルニーニは1598年にナポリで生まれ、
1680年にローマで没するまでなんと82年も生きた方なのですね。
芸術家って、短命が長寿か、2つに別れるように思います。
そのベルニーニの「ダヴィデ」

投石器だけで武装した巨人ゴリアテに立ち向かうダヴィデは、
緊張に顔を顰めています。
地面に置かれているのは、サウルス王がダヴィデに与えた大きすぎる鎧と
勝利の後に爪弾く竪琴だそうです。
竪琴の頂部は、ボルゲーゼ家を示す鷲の頭になってます。
次が「アポロとダフネ」

貞節なニンフであるダフネが月桂樹へと変身し、
虚しくその後を追う光の神アポロの姿です。
本来はより狭い台座に乗せられ、階段側の壁沿いに配置されていたそうです。
部屋に入った人は、背中を見せて駆けるアポロの後ろに逃れようとするダフネが
だんだんと変身していく姿を見るようになっていたのです。
私の写真ではよく分かりませんが、
ダフネの風に吹き上げられているような髪の毛が月桂樹の枝や葉に変わっていっています。
体が樹皮に包まれていくダフネの下に、アポロはまだ心臓の音を感じ取っているのだそう。
ここで、「アポロとダフネ」の話をかいつまんで書きます。
「ある日、アポロはエロス(キューピッド)が弓矢で遊んでいるのを見て、子どもがそんなものをおもちゃにしてはいけない、とからかった。
エロス(キューピッド)は、怒って、金の矢をアポロに向かって放った。
そして、鉛の矢を川の神の娘、ダフネに射た。
金の矢は恋に陥る矢である。鉛の矢は恋を拒む矢である。
二本の矢が、二人の胸にささった瞬間から、
アポロはダフネを恋し、ダフネはアポロを拒否した。
アポロはダフネを追いかけた。ダフネはどこまでも逃げた。
ダフネは父親の川の神のところへ駆け込み、言った。
『助けてください、お父様、私の姿を変えてください。』
彼女の姿は変化していき、足元から月桂樹の木になっていった。
アポロが追いついたとき、ダフネは最後の心臓の鼓動を鳴らせていた。
アポロは、ダフネへの愛の記念に、ダフネの月桂樹の葉で冠を作り、生涯それを頭にかぶっていた。」
というものです。
長くなりましたので、続きはまた次回。
from: ぐら姐さん
2017/10/31 19:49:49
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載せこぼし写真(3)'17夏
引き続きベルニーニの作品です。
「アエネアスとアンキサス」

ローマ神話にもとづく作品です。
アエネアス(アエネイスとかアエネアイスとも言うようです)は、
トロイア側の将軍でトロイア王家の人間であり、
愛と美の女神ウェヌス(ヴィーナス)の子どもでもあります。
立っているのは、ギリシャ軍の「トロイの木馬」の計略によって
落城するトロイの街を脱出するアエネアスと
その肩の上に乗る老父アンキセス、
そして幼い息子アスカニウスの三人。
(ちょっと写真を失敗しました。
1枚目の写真のアエネアスの足元の後ろにアスカニウスがいるのですが、
そのことに気づかず、よいアングルで撮ることができていませんでした。
残念…)
それはさておき、この像は、アエネアスが父アンキサスを背負い、アスカニウスを連れて
トロイの戦火を逃れるところなのだそうです。
アンキサスが手に持っているものは、古代ローマ時代の家の守護神ペナテス。
そしてアスカニウスは、家の聖火を手に持っているのだそうですが、見えません…
さてお話には続きがあります。
アエネアスはギリシャの神々から様々な呪いを受け世界を放浪しますが、
最後にテベレ川河口に辿り付き、現地の王ラティヌスに歓迎され、
ラウィニウムを建設しました。
最後はエトルリア人との戦いの中、アエネアスは戦死します。
後を次いだ息子のアスカニウスは母にラティウムの地を与え、
自らは山岳地に移り、アルバ・ロンガ国を建設。
このアスカニウスの息子ユルスがカエサルらユリウス家の祖先となるのだそうです。
アルバ・ロンガ国は数代続きヌミトル王の時代に、弟アムリウスの反乱に合い、
ヌミトルは王位を剥奪されます。
ヌミトルの娘レア・シルウィアは巫女に格下げされますが、
巫女は処女であるべきのレア・シルウィアは妊娠し、
生まれた子供がロムルスとレムスです。
父親は叔父のアムリウスではないかと言われています。
「処女の巫女」「叔父と姪」、
何れをとっても生まれるべき存在ではなかったロムルスとレムスは川に流されます。
兄弟はメス狼に拾われ、パラティーノの丘で成人。
大人になった兄弟は「祖父ヌミトルの恨み」を把握、アムリウス王を追い落とし、
祖父ヌミトルを王位に復権させます。
この後、兄弟は祖父と別れ、
生まれ育った土地パラティーノの丘でローマ王国を建国します。
兄弟はお互いに殺し合い、生き残ったロムルスがローマ王国初代王となったのでした。
イタリア人ならこの話を常識として知っているのでしょうね。
アエネアスは、祖国愛の象徴しているのだそうです。
さて、ボルゲーゼ美術館のベルニーニ作品については、ここで閉じることにします。
載せこぼし写真集はまだつづきますよ~。
from: cokemomoさん
2017/10/30 22:35:28
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ぐら姐さん、みなさま、こんばんは。
ギリシャ神話と見てゆくイタリア芸術、楽しいです!
アポロンとダフネの彫像も、ペルセポネ(プロセルピナ)とハデスの像も主題は「乙女の『あ〜れ〜〜っ!』」ですね!?
ケレスは子供の頃読んだギリシャ神話ではデメテルでした。英語だとセレスになるそうで、そうなると私の頭にはセデス(鎮痛剤)が浮かんできたりして。
直接見たことはないのですが、ペルセポネの太ももにガシッと食い込んだハデスの指がなんともエロい・・大理石が白く柔らかい乙女の肌そのものに感じられる気がします。
シニョレッリさんはギリシャ神話にもお詳しいのではないかと思っていたので意外です。あ、でも「シニョレッリさんの詳しくない」は基準の高さが違うような気もします。
私は割と好きでして・・でも嫌いという方の気持ちもわかるような気がします。
牛や雨や白鳥になって女性に迫るゼウスなど荒唐無稽なのはまだしも、不条理・理不尽の嵐!理屈だけはイッチョマエだけどあんたのしてることはサイテーだからねっ!と思うこと多数です。テセウスとアリアドネの話やイアソンとメディアの話とか。
私が好きな中世の教会の装飾にはギリシャ神話のモチーフってない・・です・・よね?
(自信はないです)。キリスト教の隆盛とともに追われていった神々ですものね。
リナシメント以降にまた取り上げられるようになったと考えていいのでしょうかーー
とりとめのないことで失礼しました。
ナポレオンの話でまたふと思ったのですが、ヒトラーも美術品の収集をしていましたよね。独裁者や権力者が美術品に走るのはなぜだろうと不思議です。
from: naorinさん
2017/10/30 21:48:25
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ヨーロッパの夏が懐かしく思い出されました。こんな神話があったんですね。作品が一層奥深いものに見えてきました。さて、年末からイタリアへ行かれる方の書き込みに、わたしも夢を膨らませてしまいましたが、寒いのが大の苦手なもので、冬のイタリアはどうなんでしょう。支度やなんか注意などありましたら教えていただきたいです。
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from: シニョレッリさん
2017/10/30 07:39:10
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ぐら姐さん、
この作品の意味合いがよく分かりました、有難うございます。
特にバロック期においては、ギリシャ神話に題材を取った彫刻・絵画が流行しましたが、ギリシャ神話がよく分からないので、作品鑑賞に困ってます。
ヨーロッパ人は、幼いころからギリシャ神話に親しみ、神話に出てくる神々やそれに纏わる逸話などはほぼ常識となっていると聞いたことがあります。だから、彼らは苦も無く理解できるのでしょう。
ギリシャ神話は大の苦手というか、嫌いです。
ギリシャ人数人と仕事をしたことがありますが、その全員が議ばかり多いだけで、得意技が半端仕事だったことが、私のギリシャ神話嫌いに繋がってます。



from: ぐら姐さん
2017/10/30 06:31:21
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載せこぼし写真(2)'17夏


これは、naorinさんへの返信に1度載せた写真ですが、
ベルニーニ作品を昨日2点載せた続きなので、再掲します。
「プロセルピナの略奪」
これには次のようなお話があります。
プロセルピナは、大神ゼウスと穀物の女神ケレスの娘で、春の女神でした。
ある日、野原で仲間たちと花を摘んでいた彼女を見て、
冥界の王ハデスは一目惚れしてしまいます。
(ここでも、エロス(キューピッド)が金の弓矢を射たのだとか)
ハデスは、彼女をさらって凱旋車に乗せ、地面に巨大な裂け目をつくって、無理やり地下の王国に連れ去ります。
絶望に腕を振り上げるプロセルピナは、突然の出来事に動転し、必死に逃れようします。
頬には涙が伝いました。
女神ケレスはゼウスの元へ抗議に行きましたが、ゼウスは取り合わず、
「冥界の王であるハデスであれば夫として不釣合いではない」と発言しました。
これを聞き、娘の略奪をゼウスらが認めていることにケレスは激怒し、
オリュンポスを去り大地に実りをもたらすのをやめ、地上に姿を隠しました。
一方、冥界に連れ去られたペルセポネは丁重に扱われるも、
自分から進んで暗い冥界に来た訳ではない為、
ハデスのアプローチに対しても首を縦に振る事はありませんでした。
その後ゼウスが冥界に遣いをやり、ペルセポネを解放するように言い、
ハデスもこれに応じる形でペルセポネを解放しましたが、
その際、ハデスは、ザクロの実を差し出しました。
それまで拒み続けていたペルセポネでしたが、
ハデスから丁重に扱われていた事と、何より空腹に耐えかねて、
そのザクロの実の中にあった12粒のうちの4粒を食べてしまいました。
母ケレスの元に帰還したペルセポネは、
冥界のザクロを食べてしまった事を母に告げました。
冥界の食べ物を食べた者は、冥界に属するという神々の取り決めがあった為、
ペルセポネは冥界に属さなければなりません。
ケレスは、ザクロは無理やり食べさせられたと主張して
ペルセポネが再び冥界で暮らすことに反対しましたが、
神々の取り決めを覆す事は出来ませんでした。
そして、食べてしまったザクロの数(一年のうちの1/3)だけ冥界で暮らす事になり、
冥界の王妃ペルセポネとしてハデスの元に嫁いで行ったのでした。
そしてケレスは、娘が冥界に居る時期だけは、
地上に実りをもたらすのを止めるようになりました。
これが冬という季節の始まりなのだそうです。
ペルセポネが地上に戻る時期は、
母である豊穣の女神ケレスの喜びが地上に満ち溢れるとされ、
これが春という季節になりました。
そのため、ペルセポネは春の女神(もしくはそれに相当する芽吹きの季節の女神)とされているそうです。
この作品は、ハデスがペルセポネを無理やり冥界に連れ去る場面で、
本当に「いや~~~~~~」という叫びが聞こえるような作品です。
1621-22年に制作されたそうですから、
ベルニーニがまだ23、4歳の作品と言うことになります。
ではまた次回。
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