新規登録がまだの方

下の[新規登録]ボタンを押してコミュニティに登録してください。

新規登録(無料)

登録がお済みの方はこちら

コミュ二ティポイントのご案内

詳しく見る

親父たちよ

親父たちよ>掲示板

公開 メンバー数:62人

チャットに入る

サークルに参加する

サークル内の発言を検索する

新しいトピックを立てる

サークルで活動するには参加が必要です。
「サークルに参加する」ボタンをクリックしてください。
※参加を制限しているサークルもあります。

閉じる

from: クマドンさん

2014年12月01日 06時00分05秒

icon

問い

生きることの物語。生きているということは、その物語を日々作ること。振り返ってみたら、やっぱりそこには生きて来た意味がある。いかに生きるかの問いは、いの

生きることの物語。
生きているということは、その物語を日々作ること。
振り返ってみたら、やっぱりそこには生きて来た意味がある。
いかに生きるかの問いは、いのちからいつも私に問われている問いである。
その問いに対して、日々正しく生き、使命感をもって生き、
具体的な責任を担って生きる。
その日々の積み重ねが、物語を紡ぐ生き方だ。

山に登らない人でなく、山に登る人だった。
そのおかげで、25年間の「山賊会」の仲間だった。
日本各地の山に登り、飯豊に憧れ、地元の山に登り続けた。
それは、それぞれの人生の物語でもあった。
そこから、多くを学んだ。
そして、出会った人たちから、多くを学んだ。
ありがたいことだった。
「山に登ってよかった」と、想いながら帰って来た。

父の病室に行くと、父は静かに眠っていた。
暫くすると目を開けた。
それから、看護士さんが食事だと呼びに来てくれた。
車いすに父を乗せて、テーブルに向かった。
その横に私は座って、スプーンをもって父にお粥を食べさせた。
ほんの少し口にしただけで、父は首を横に振った。

魚やおひたしをわずかに食べて、食事は終わった。
ベッドに帰ってから、父が暴れ出した。
自分が起きたいのだが、思うように体は動かず、自由にならないからだった。

父が語る言葉の半分も理解できない私に対しても父は怒っていた。
起き上がると危ないから寝かせようとすると、
腕を払いのけて、私を怒鳴って、にらみつける。
「帰れ」と、言われ、何だか、長生きする意味を考えてしまった。
ここに座っているのは、父であるが、父ではない。
私は、長生きすることの意味が分からなくなってしまった。

そんな父を独り残して、私は帰って来た。
昨日は、とてもとても心が空しく、独りぼっちで、死にたいくらいだった。

老いは必ずやって来る。
独りで老いていくのは、私だけではないはずだ。
山賊の仲間たちも、老いの中だった。
いつのまにかそんなに年を取ってしまった。
父もそうだ。年なんて誰も取りたくもないだろう。
ただし、自然そのもである人間である私たちは、やっぱり老いて、死んでいくのだ。

その老いと向き合い、その孤独と向き合い、耐えて生きることが、
私と父と山賊たちとのいのちからの問いのような気がする。
いのちは、父にも問うている。
父の意識はおぼろげであろうとも、父もその問いに応えなければならない。

例え、いかに孤独で、空しくあろうとも、
その物語の舞台から、降りることはできないのだった。
だから、それを引き受け、その問いを問いとして持ちつつ、
今日を一日生きるしか、生きる道はないのだと、諦めている。

  • コメントする

    サークルで活動するには参加が必要です。
    「サークルに参加する」ボタンをクリックしてください。
    ※参加を制限しているサークルもあります。

    閉じる

  • 1
  • 拍手する

    サークルで活動するには参加が必要です。
    「サークルに参加する」ボタンをクリックしてください。
    ※参加を制限しているサークルもあります。

    閉じる

  • 1

icon拍手者リスト

waka

from: wakaさん

2014年12月29日 12時43分29秒

icon

いい仲間といると安らげますね

  • コメントする

    サークルで活動するには参加が必要です。
    「サークルに参加する」ボタンをクリックしてください。
    ※参加を制限しているサークルもあります。

    閉じる

  • 拍手する

    サークルで活動するには参加が必要です。
    「サークルに参加する」ボタンをクリックしてください。
    ※参加を制限しているサークルもあります。

    閉じる

  • 0

icon拍手者リスト