実は原因が分からないのだが、眩暈に襲われ、
この一週間何もする事が出来なかった。
歩くと道路が地震のようにゆらゆらと揺れ始め、
歩いているだけで船酔いのようになってしまった。
通勤途中にくらくらときてしまい、そのままある高校の校門に座り込んでしまった。
歩く事もままならず、そのままタクシーで我が家に引き返してきた。
これは脳梗塞か何かの兆候ではないかと、さっそく大病院へ行き、
脳のＭＲを撮った。異常なし。簡単なものだった。
鎮静剤のような錠剤の薬を処方された。
しかし、いっこうにその症状は治まる気配がないのだった。
メニュエル病という病気があることを教えてもらい、
休んだ翌日の出張の帰りに、耳鼻科に寄って検査した。異常なし。
私のこの船酔い状態には、ここでも病名がつけられなかった。
病名がない事はよいことではないのである。
真っ直ぐ歩く事もままならぬこの状態を何とか説明してほしいのだ。
メガネの度が合わないからこうなったのではと考え、知り合いの眼鏡屋へ。しかし、ここでも異常なし。
それではと、町の整体師Ｔさんのところへ助けを求めて駆け込んだ。
アロマの香りとマッサージには癒されたが、それでもこの船酔いはよくはならなかった。
眼科へは先週行ったばかりで、視野の検査まですんでいる。
この一週間で私がかかった医療費は何と２万円余りとなっていた。
何と何と医者の高い事であろうか・・・。
つくづく禁煙をしてよかったと思った。
もはや貧乏人は病気になどなれない時代が来ていたのであった・・・。
この支払いによって、私の眩暈はいっそうひどくなったことは言うまでもない。

あとは心療内科だけである。私は自然と病気によって気分が落ち込んできている。
危ないのだこんな時は・・・。
今日は出勤してきたが、この眩暈一日中癒えることはなかった。

結論は一つだった。たまりに溜まったストレスが、過労を引き金にして、
こうした形で私の体に現れただけなのだ。
生き延びるためのブレーキが、自然にかかってくれたのだと思っている。