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  • from: クマさんさん

    2007年08月02日 08時17分35秒

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    男たちのプロジェクトX

    やっと梅雨が明けて、夏本番を迎えるらしい。
    台風5号が九州に接近中である。

    私は昨日、暑さの中を自転車で万代市民会館へ向かった。
    それは、あるプロジェクトのプレゼンの発表リハーサルがあったからだ。
    8月の末にテルサでその発表会は行われる。
    そそのために、指導者にプレゼンを観てもらい、評価してもらう会であった。
    予想通り、指導者の評価は厳しいものだった。
    ある意味では、発表内容の根幹に触れた指摘でもあったと感じた。
    「実践」か「研究」か。
    その課題にプロジェクトメンバーは応えなくてはならなかった。

    そこで、男たちは某所に集結して、プレゼンの改善に取り掛かった。
    それは午後2時頃からであったろうか?
    私の発表部分が問題であった。
    これまでのプロセスで、他の箇所は時間をかけて既に改善されていた。
    今日の指導者の問いに応えねばならないのは、私の部分なのだ。

    男たちは本気で、真摯に意見を交し合っていた。
    まだ見えない部分を明らかにするための、手探りの作業は始まった。
    私も私のプレゼントいう観点ではなく、
    一つの主張をもったプレゼントするためにどうしたらよいか、
    男たちのやりとりを聴きながら、
    いつしかそんな立場でこのプレゼンの構成を考えていた。
    問われていることに対して、明確な回答が出せない自分。
    感覚的には了解していても、男たちを納得させられない自分。
    どんどん変わっていくのだが、だからもっとこうしたいと代案を出せない自分。

    いつしか6時を回っていた。
    その間、チーフは納得のいくまで細かな改善点を指摘し、
    A主任はパソコンに向かい、黙々とプレゼンの文言・文字の色・アニメの順番等など、
    集中し、精力的にすさまじい作業をこなし続けていた。

    8時、私は思考停止に陥ってしまった。
    つまり、会議は踊り、話し合いが行き詰ってきたのである。
    この壁の向こうに「そうだったんだ」と言える解決策は存在するが、
    その壁をぶち破る打開策が見出せない膠着状態。
    男たちの中では、まだ根幹にかかわる部分での共通理解が見出せなかった。
    本当にみんなが「そうだ。それでよかったんだ。」と言えるサムシング。
    9時を過ぎた頃、まだ男たちはそれを捜し求めていた。

    そのたびに、一人一人が自分の意見を伝えていく。
    それを聴きながら、私たちが求めていることは何なのかと考える。
    この男たちの集中力と、真実に向かう情熱と、
    何よりもすさまじい体力に、私は感動していた。
    今年50歳になる私にも、かってあった姿であった。
    しかし、今はこの男たちのすさまじさを羨ましく感ずる年になってしまった。

    9時40分。疲れきったが、何かをやり遂げた男たちの顔がそこにはあった。
    「ありがとうございました」
    私の発表部分のプレゼンのために、男たちは衆知を集め、
    喧々諤々と議論を交わした。
    階段を降りるとき、さわやかな風が心の中を過ぎていった。
    実に8時間近くの戦いであった。
    その間、休憩も夕食もなしだった。

    自転車に乗って我が家に帰ってきたら、報道ステーションをやっていた。
    一本の缶ビールの旨かったことよ。

    プロジェクトの男たちは、今日も集まり、プレゼンの仕上げに打ち込むと言う。
    まだみんなには見えない。しかし、そこに存在している何かが確かにあった。
    その何かの正体を明らかにするために、
    男たちは一つのプレゼンに向かい戦うのであった。

    不思議だなぁと思う。
    話し合う前に答え(解決策)はすでに存在しているのである。
    それを探して、共通理解するプロセスが、
    議論であるのだと、男たちの姿を見て教えられた。

    すごい男たちがいるものだ。

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