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親父たちよ

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  • from: クマさんさん

    2008年06月23日 20時22分52秒

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    ヘラ釣り道

    ヘラ釣りを始めたのは、Sさんと出会ったからだった。
    畑の開墾を行っているとき、Sさんはやって来た。
    この畑を取り仕切る顔役でもある。
    70代の頑固親父そのものの風貌と、
    爽やかに自分の趣味にのめり込む姿とに、
    何かそこいら辺の年寄りとは違ったものを私は感じた。

    彼は、竿一本を携えて、飄々と畑にやってくる。
    畑仕事が終わると、やおら竿を出してヘラ釣りに向かう。
    畑の水場が、そのまま釣り場なのだ。
    釣れるのだろうか?
    様子を見ていると、次々にヘラを釣り上げた。
    それも30cm級はざらなのだ。
    「へーーーー」と、私の感嘆の声。
    そんなすごいことをごくごく自然にやってのける。
    名人の品格がその釣り姿から感じられた。

    「よし、私もヘラ釣りに挑戦しよう」
    しかし、釣り素人の私にとって、
    どのような道具をそろえたらよいのか、
    皆目検討がつかなかった。
    その時、我が大先輩のOさんが助け舟を出してくれたのである。
    一緒に釣具やへ行き、アドバイスをもらいながら、
    私は、1200円の安竿を買い、
    ヘラ釣りのグッズをそろえた。

    後は、日々の試行錯誤の中から学ぶことばかりだった。
    相手は水面下。
    いかに泳ぎ、いかに餌を狙い、いかに餌を食べているのか?
    見えない水面下のヘラたちの動きを察知して、
    あたりを待ち、合わせていくのである。
    微妙なあたりは、浮きのアンテナで感じ取ることが出来る。
    では、いったいどこで合わせたらよいのか。
    それが魚と私との駆け引きなのである。

    攻撃的な釣りだと思った。
    絶えず考え、感じながら、浮きの動きに集中するのだ。
    迷うことも多く、実は失敗の連続である。
    それなのに、私を夢中にさせるのは何故なのか。

    狩猟はある面ではDNAの中に存在する本能的な欲求なのではないだろうか?

    名人と話しながら、この名人のように老いたいと私は思った。
    さながらその釣り姿は、「老人と川」なのだ。

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