父は今日もディサービスに行った。
最近は何も言わない。
観念したのか、自分から支度をしている。
父の体重が38キロになったと母は悲しんでいた。
老いて行くとはこういうことなのか。
とにかくよく動いた父なのに、今はトイレだけが唯一の移動である。
そのせいで、筋肉がすっかり落ちてしまったのだ。
施設に行っても、黙ってきっと寝ているだけなのだろう。

父が居ない合間に、今の棚の整理をすることにした。
しかし、これが手を付けたら大変な作業となってしまった。
次男はこの棚を玩具・カード・テスト・ワークと自分なりに活用していたからだ。
その上、何もかもがごちゃごちゃに入っていた。
出るは、出るは。
懐かしい玩具が次から次と・・・。

ウルトラマンの怪獣シリーズは兄ちゃんから伝えられたものだった。
ガンダムのプラモデルも作っていたなぁ。
あれもこれも彼が小さな手で触って遊んだ玩具ばかりだった。
その頃、父は元気で、彼の幼稚園バスの送り迎えを担当していた。
サッカーカードや、何とかカードが山のように発見された。
いつの間にこんなに買っていたのだろう。

くたくたに疲れてしまった。
お昼をまたぎ、タンスまで移動してこの作業を終えた。
何でこんなことで疲れ果てているのだろうとわが身を見たら、
私もやっぱり年をとっていたというわけである。