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親父たちよ

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  • from: クマさんさん

    2009年05月18日 21時19分28秒

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    生きよう。

    帰ってくると、母はとっくに眠っていた。
    食卓には、母が揚げてくれた天ぷらがあった。
    父は、炬燵に丸くなって横になっていた。
    私が帰ってきたことすら分からない。

    長男は、体育祭の練習だと言って、
    帰ってきたすぐに飛び出して行った。
    夕食の後、妻はせっせと掃除機をかけ、
    次男は部屋に篭っている。

    それぞれがそれぞれでばらばらの生活である。
    同居人なのかもしれない。
    しかし、いざとなった時、
    これだけ力になってくれる人たちはいないのだ。
    家族のことを疎ましく感じている次男も、
    もし私が居なかったら、
    それは寂しい想いをすることだろう。

    家族とは、誰が欠けてもいけないのだ。
    存在感の希薄な親父である私ですら、
    やっぱり何らかの心の支えになっているのだと信じている。

    居てくれることが、家族同士の責任なのかもしれない。
    勝手にどこかに居なくなってはいけないのだ。
    残された家族の悲しみと心痛とを考えたら、
    やっぱり少しでも長生きすることを選ぶべきなのだ。

    母や、父のことを思うと、
    改めて家族のために生きることの意味を考えさせられた。

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