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親父たちよ

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  • from: クマさんさん

    2009年09月24日 20時41分14秒

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    親父はモノローグだ


    会話とは、相手のその気があって成り立つものだ。
    しかし、話しかけても、相手に私と話す気がなかったら、
    会話にはならないのだ。
    モノローグとダイアローグという言葉がある。
    食卓で子供たちに語りかけるが、
    どうもモノローグで終わるようだ。
    話しかけることがこんなにも難しいことなのかと、
    親父は時々情けなくなる。

    分かるのだ。
    きっと煩いのだろうなぁ。
    放っといてくれればいいのにと思っているんだろうなぁ。
    私もそうだった。
    父は、酔った時にしか話さなかった。
    それが私にはとても疎ましく嫌だった。

    父が話しかけると、私は席を立ち、二階の自室に向かった。
    どういうわけかイライラしてしまうのだ。
    何だかわざとらしくて、気恥ずかしいのだ。
    だから、父とはとことん語った記憶は私にはなかった。
    彼は酔っ払うと、一方的に独白を続けた。
    その話の端端から、父の生い立ちや、苦労や、生き様を知った。
    普段の父は、それなりに無口だった。
    だから、不思議と父と子としての二人には、
    そんなに言葉を通しての絆はなかった。

    でも、私は、父が好きなのだ。
    あれだけ波乱万丈な父であったが、
    母が言うように不器用で、優しく、職人であった父を、
    いつしか私は尊敬していたのかもしれない。
    それは、母が私に語ってくれたことだった。
    「お父ちゃんは、優しいから・・・」
    「ああ見えても、腕のいい職人なんだよ」
    「お父ちゃんは、人に悪いことはできないからね」

    妻は、私のことをどう子供たちに語り継いでくれるのだろうか。
    どうも我が家でも点数の低い親父である私は、
    子供たちの心の中に親父としての物語をもてないようである。
    たから、気を使うのかもしれない。
    もし、私が父のように徹底的に酔っ払って、
    独り語り続けたとしても、
    妻と彼らは聴いてはくれないだろうなぁとは思う。

    もう少し、もう少し大人になったら、
    親父の気持ちをちょっとばかりは分かってくれるかもしれない。
    だから、モノローグの人生は、しばし続くような予感もする。
    それでも、語りかけようと言う志は忘れずにいたい。
    情けない親父である。
    しかし、それが私なのだ。

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