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  • from: クマさんさん

    2010年02月06日 06時29分21秒

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    父の引きこもり


    町内会で日帰りの温泉旅行がある。
    紫雲寺の里である。
    バスは、我が家のすぐ前から出発である。
    お年寄りたちが楽しみにしている旅行でもある。
    三世代交流にはとてもよい企画であるといつも参加している。

    父を誘った。
    しかし、「行く」とは言わなかった。
    考えてみたら、昨年からどこへも出かけていないのだ。
    父が市場まで歩いたのは、いつが最後だっただろうか。
    とにかく、炬燵に入り丸くなり、歩くのはトイレと食事だけである。
    寒いからと、とうとう炬燵で寝るようになった。
    そんな弱った父の姿を見ると、
    もっと何かしてあげたらよかったと悔いが残る。

    元気だったころは、出かけるときに父をよく誘った。
    町内会のハイキングの下見に孫たちと国上山を登った。
    沼垂の駅からハイキングへも一緒に歩いた。
    菩提寺山の下見にもついてきてもらった。
    帰りには温泉に入り、一杯飲んでもらったものだ。

    何も言わず、何も語らない父である。
    優しいから、
    どんなことがあってもこうして家族はついて来たのだと思っている。
    もし、彼が頑固で、やぼこきで、威張り散らし、
    親父としての権力と威力とを振るうだけの人だったら、
    私はとっくに家を出て、同居なんぞはしなかったと思う。

    強い親父もよいとは思うが、ほどほどの方がもっとよいのではないだろうか。
    弱さや愚かさ。
    そんな人間臭い面があるから、
    家族の絆は保たれるのではないかと私は思う。

    父にも旺盛に生きた時代があった。
    酒に酔っての武勇伝はたいしたものである。
    酔っ払ってどれだけ暴れたことだろう。
    家の近くの電柱に来ると、突然に吠えだすのである。
    よほど母が怖かったのだろうと、今は思える。

    そんな父が、本当に「引きこもり」になってしまった。
    老人性の鬱ではないかと心配している。
    とにかく参加者名簿には父の名前を書かせてもらった。
    今回ばかりは、少々無理を言っても連れて行くつもりである。

    ほんのささいな親孝行は、生きているうちにしていこうと、
    自分の心に決めているからだ。
    もとには決して戻らないのだから・・・。

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