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  • from: クマさんさん

    2010年05月18日 05時17分33秒

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    天のみぞ知る


    父が、日々老いて行く感じがする。
    本当に動かなくなってしまった。
    義理の弟の父が、亡くなる前の何年間がそうだと聞く。
    必要なものは手の届く範囲に置く。
    座ったまま、達磨のように動かないのだそうだ。
    「動けない」「動く意欲がない」そんな気持ちなのかもしれない。

    あれだけばりばりと家のために体を動かした人がこうなると、
    何かとても寂しいものを感ずる。
    鯉のぼりは鉄塔を立て、屋根より高く上げて15年間だった。
    朝顔の棚は有名で、季節になるとわざわざ見に来る人もいた。
    いつも庭を掃き清め、雑草の一本も生やさぬ徹底ぶりだった。
    しかし、今は、私の無精故、庭も少々荒れている。
    父はそれを見て、またため息をつくだろう。

    老いるとは、孤独なことである。
    その老いを、誰も止めることも、代わってやることもできないからだ。
    風邪のような病気ならば、回復の希望はある。
    しかし、老いはただひたすら進行するだけなのである。
    そして、その先にあるものは、死なのである。

    孤独とは、そんな現実を日々見つめて生きねばならないことなのだ。
    母は、父の話を聴こうとする。
    母は、本当に父に尽くしている。
    でも、やっぱり人間の孤独は癒されぬのではないだろうか。
    逝くのは、独りなのだ。

    それでは、その老いの孤独を感じている父に、
    家族が出来ることは何だろうか。
    そばに私が居ても父は話さない。
    テレビ番組のことで文句を言われるだけである。
    新聞を横で読んでいて、静かだと思うと、父は横になって眠っている。

    孤独を癒す特効薬はないのであろうか。
    しかし、人は孤独であるということは、厳粛なる事実なのだ。
    人である限り、自己とは孤独な存在でありうるのだ。
    だから、「受け入れ」「肯定し」「許してやる」のである。
    独りぼっちでいいんだ。だから、心から人とつながれるのだ。
    自分の存在に対する「寛容」さ。
    何だか父を見て、私自身の愚かさを鑑みる時、
    この生き方が大切な生き方であったと思うようになって来た。

    これは、私自身の老いのおかげ様なのかもしれない。
    人間はしょせん、たかがしれていました。
    でも、生き抜くと言うことは、すごいことなのです。
    果たして私はその孤独の中で80歳まで生き抜くことはできるのであろうか。

    天のみぞ知る。

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