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  • from: クマさんさん

    2010年05月23日 16時46分15秒

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    酔っ払い、人と出会う


    土曜日は、夢のような日であった。
    yuccaさんのファンクラブで知り合ったサッチーに、
    割烹で行われる料理と古町芸者の会に招待された。
    何と1000円の会費で、御馳走と芸者さんの踊りを堪能できるのだ。

    私と長者様と花束親父の3名がおかげさまで集まることになった。
    今月になってから、いろいろな場面で顔を合わす3名である。
    yuccaさんと出会わなかったら、
    こんなにも親密になることはかなわなかった3名でもある。
    人の縁とはどうなるものやら予想がつかないものである。
    美しく、若々しい芸者さんの一人を、長者様はよくよく知っていた。
    同じ舞台に立った仲なのだそうだ。
    羨ましい話である。

    紅子さんという名の彼女が私の隣に座ってくれた。
    まさに絵にかいたような美形なのだ。
    ほんの目の前にその御顔があり、
    白粉の匂いと艶やかなお化粧の色とに、
    私はしばしうっとりと見惚れていたのだった。
    「見惚れる」という言葉がぴったしだった。
    「俺、長者様と紅子さんのファンクラブ作ることにしたは」と言ったら、笑われた。
    そりゃそうだろう。
    しがない勤め人が、芸者さんと御座敷で出会うこと等夢のまた夢なのだ。

    近松門左衛門が描く世界を思い出した。
    紅子さんのお名刺は、名前の書いたステッカーだった。
    私は3枚もがめつくもらい、それを携帯の裏に貼った。
    「クマさん、気つけたほうがいいよ。私もそれをやったら、母ちゃんに見つかって、問い詰められたって・・・」
    長者様の忠告だった。

    さて、3名は酔っ払い、紅子さんとサッチーと別れてから何処へいったであろうか。
    何とこともあろうに古町のマキで行われていた「歌声喫茶」に乱入したのである。
    最前列の席でバリトンをガンガン響かせ、懐かしいロシア民謡を歌った。
    日本語の美しさは、この昔の歌には残されていた。
    この歌は、日本の文化財であると思った。
    次々と歌い、とうとう私たちはマイクの前で歌うことになってしまった。
    30曲以上の歌を、マックスの歌声で歌い切り、
    「少年時代」では、熱唱のあまり、みなさんに御迷惑をかけてしまった。

    しかし、この歌声喫茶は、古町再生にはもってこいの企画であった。
    たった一回参加で、長者様とクマは、覚えてもらえる存在となった。
    yuccaさんのことを宣伝したのはもちろんのことである。

    「古町芸者」と「歌声喫茶」
    ここに古町再生のカギがあると、私は思った。
    ただの酔っ払いではないのだ、
    どういうわけか、いつでも古町のことを想っているのだ。
    帰りに市民センターに寄ったら、10年ぶりの再会が待っていた。
    福島潟での活動で出会った彼女であった。
    今は、ペルーの地震からの復興を支援する会をやっていた。

    クマは、酔っ払って歩くと、とにかく人と出会うのである。

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