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  • from: クマさんさん

    2010年07月28日 05時50分22秒

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    奥の細道

    職場の大掃除を一人でやった。
    とにかく大物から小物まで、古いものが捨てられずにとってある。
    捨てないと言うことは、エコであるようだが、
    その場所が使われず、必要なものが収納されず、
    かえって無駄なのだ。
    昭和の時代を感じられる物もだいぶ残されていた。
    すぐに処分はできないが、
    他の空いている部屋に移動してもらった。

    すっきりとした室内を見て、時々こうした作業の必要性を感じた。
    頭の中の大掃除とでもいうのだろうか。
    ゆとりのある時、部屋の衣替えや、棚卸は大切なことなのだ。

    それは、日常でありながら、同じ場所が昨日とは違う場所に変化することだった。
    ある日私の机を大移動したことがある。
    すると見える景色が180度変わった。
    本棚の棚卸をしたら、次々と読みたのに読んでいなかった文庫本が発見された。
    机の引き出しを整理すると、思い出の品に出会い、しばし時を忘れることがある。
    そんな意味では、人生の棚卸と大掃除は必要なのだと思う。

    最近子供向けの「おくの細道」を読んでいる。
    奥とは東北地方の総称の「陸奥の国」の奥のことだそうだ。
    みちのくとは、「道の奥」からきているらしい。
    つまり、未だ見たことのない陸の奥地をぜひぜひ旅をしてみたいと想い、
    思い立っての切なる旅が、この芭蕉の「奥の細道」なのである。

    旅に出たのは芭蕉が46歳の年だ。
    平均寿命が50年と言われている当時にとっては、老いてからの大旅行だった。
    彼は、旅の後51歳で亡くなっている。
    2400キロメートルを、わずか5カ月で旅をした。
    この大旅行の偉業は、そんなところにも隠されているのだ。

    「行きたい」「生きたい」「居てもたってもいられない」
    そんな切なる想いから、芭蕉庵を捨てて、深川の小さな家に移転したのだ。
    「月日は百代の過客にして、行きかふ年もまた旅人なり」
    「旅に病んで夢は枯れ野をかけめぐる」
    「野ざらしを心に風のしむ身かな」

    芭蕉のように持たないことが、自由に旅に出られる秘訣なのだ。
    「持たないこと」「執着しないこと」・・・「捨てること」
    人生の旅は、芭蕉のように身軽であるべきなんだろうなぁ。
    憂いなく、後ろ髪を引かれることなく、目的地に向かって歩き続けるためには、
    そんな人生の棚卸や大掃除が必要なのだ。

    捨てると本当にすっきりとする。
    心と人生の棚卸と大掃除である。
    いつか芭蕉のように旅にでたいものだと52歳の私は想っている。

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