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  • from: クマさんさん

    2010年10月26日 06時17分36秒

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    フィルドオブドリーム

    「フィルドオブドリーム」という映画がある。
    午前10時の映画館として、Tジョイで上映している。
    「人には、忘れられない夢がある。」
    とにかく親父たち必見の感動的な映画である。

    「それを作ると、彼が来る。」
    そんな声を心に聴いた主人公は、
    止むに止まれぬ想いになってトウモロコシ畑をつぶして、野球場を作ってしまう。
    ローンの返済を迫られる身でありながら、
    彼は、その声に従って素晴らしい野球場を作った。

    そこに、メジャーでの夢破れたり、半ばで引退させられたりした死んだはずの選手たちが、
    ユニホーム姿で現れ、そのグラウンドで野球を始めた。
    この姿は、主人公の妻とその幼い娘にしか観えないのだった。
    ある日、また新たな声が聴こえ、次の行動を予見する夢を夫婦が同時に観た。
    シカゴで、元人権運動のリーダーだった黒人作家に出会い、
    メジャーの試合を観ることだった。
    そこで、彼が観たものは、スコアーボードに書かれた言葉だった。
    「ある選手を探せ。」

    私たちは、若かりし頃、いろいろな夢をもっていた。
    しかし、現実は厳しく、時には自ら諦めてその夢からリタイアした。
    社会人となり、中堅で忙しい日々を送るなかで、
    家族と一緒に生活する毎日が必死だったりする。
    仕事のこと、夫婦のこと、子どものこと、
    そんな目の前の悩みと格闘している内に、いつの間にか年を取ってしまう。

    老いてしまった時、もう既に自分には、
    若かりし頃思い描いていた夢を実現するための、
    若さも体力も時間も残っていないことに気付く。
    主人公の父がそうだった。
    メジャーチームに所属は出来たが、選手生活は短く、
    しがない労働者として、父親一人でこの主人公を育てたのだった。
    息子は、そんな落ちぶれた父を嫌い、遠く離れた土地の大学を出て、家庭をもった。
    ある日、父とは大喧嘩してしまい、それ以来一度も会わなかった。
    そして、父の葬儀の日を迎えた。

    「心を癒せ。」
    「夢が叶う場所が、天国なんだ。」
    この野球場がとうとう抵当権も売られ、競売にかけられる瀬戸際に立った時、
    その言葉の意味が、はっきりと分かった。
    グラウンドに、若かりし頃の父が立っていた。
    主人公は、父に対する負い目と後悔をもってここまで生きて来た。
    「和解したかった。」「もっと話したかった。」「妻と子を見て欲しかった。」
    そんな心の重荷をもってこれまで生きてきたのだった。

    つまり、「彼が来る。」の「彼」とは、メジャーリーガーだった父のことなのだ。
    これまでの物語のプロセスは、この父との再会のための大いなる伏線だった。
    「心を癒す。」それが、彼の夢だった。
    「夢が叶うこの場所が天国だったのだ。」
    自分の息子と知らない父に家族を紹介し、その父にお願いしてキャッチボールをする。

    老いた我が父も、きっとめちゃくちゃ私のことを可愛がってくれたはずだ。
    肩車されて走ってくれたことや、自転車の乗り方を教えてくれたことを覚えている。
    「できればもう一度・・・。」そんな若くてはつらつとした父に会いたくなった。
    それは叶わぬ夢には違いないが、
    私は、このラストシーンの二人を観て、泣けて泣けて仕方なかった。

    その二人を照らすグランドに、延々と車のヘッドライトが続いている。
    「叶えたい夢をもっている人たちが、集まって来た。」
    私もその仲間の一人だ。
    「フィルドオブドリーム」
    最後の字幕は、「全ての両親に捧げる」であったが、
    私はこの映画を「全ての親父たちに捧げる。」としたい。

    この映画、今週の金曜日までの上映だ。
    親父たち必見の親父のメルヘンである。

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