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  • from: クマさんさん

    2011年07月24日 11時56分44秒

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    アガペーと孤独

    何故か休日の前に馬鹿飲みをして、
    休日は使い物にならない生活をここのところ送っている。
    起きても体が辛く、頭が満足に働かない。
    このメッセージを書けない朝は、そんな日ばかりだ。

    だから、土曜日には午前中に、
    原田芳雄ちゃんの「火の魚」をテレビで観ていた。
    頑固で人を寄せ付けない孤独な老作家。
    その作家の原稿を取りに来た若い女性編集者。
    二人は出逢い、不思議な想いをお互いに感じていく物語だった。

    何気ない間合いや、表情や、台詞に何だか泣けてしまうドラマだった。
    癌になったこの編集者を見舞うために、
    15年ぶりに島を出て東京に向かい、
    見舞いのために花屋で真っ赤なバラの花束を買う老作家。
    「先生がそんな花をもったまま、ここに2時間もいらっしゃるから、
     病院中の女たちがいろめきたっいます。」
    わざわざ会うためだけにスーツを着て来た彼女。

    命とは、たった一回きりなのであり、
    その命には、人それぞれに終わりが定められている。
    それは、きっと長い・短いというものではなく、
    いかに生きているかというものなのだ。
    死を宣告された人は、絶対の孤独と向き合う。
    余命を告げられたら、私はどう生きるだろうか。

    彼女はその孤独の中で友も居ない孤独にも出会った。
    そこで考えたのだ。
    こんな不幸な私よりももっと不幸な人生を送っているはずの老作家の担当になろうと。
    しかし、深い深い孤独同士は、人間として最も大切なものをお互いに与えてくれたのだった。
    それは、孤独だからこそ与えられ、癒される「愛」だと想う。

    深く痛み、深く傷つき、深く沈みこんだ人だけがやっと気づくことがある。
    それこそ、神様からの贈り物。
    とことんそこに落ちた者は、きっと気づくはずである。
    自分の隣に生きている孤独と悲しみに。
    「見捨てられない」そんな想いが人を行動に駆り立てる。

    人は、孤独なのであり、人は、死ぬのであり、
    だから、人は、愛されるのであり、愛するのである。
    それが、孤独や絶望、悲しみや痛みに対する
    「見捨ててはおけない」というアガペーの愛なのではないだろうか。
    愛は既にここに存在している。
    しかし、その本人にすら気づかれない熱い涙の想いは、
    孤独や絶望や、苦しみや痛みや死と出会うことで発露されるものなのだ。

    私自身とてもとても弱き人だ。
    そして、この老作家のように頑固で我儘で一方的な怒っていた男でもあったはずだ。
    しかし、こんな私にも愛する心があると悟るのは、
    「弱き人たち」に出会う時だった。
    孤独な人・悩む人・寂しそうな老人・病気の人・障がいのある人、
    そして、子どもたち。
    実は、世の中はそうした「弱き人々」で満ちているのではないだろうか。

    「弱くていいんだ。」「俺がまた来る。」「生きろ。」
    どでかいアガペーのメッセージを残して老作家は島に帰った。

    見ていてくれる。
    支えてくれる。
    励ましてくれる。
    共に泣いてくれる。
    あなただけではないと言ってくれる。
    そんな誰かは絶対に居るのだ。

    午後から、オリビアハッセー主演の「マザーテレサ」を観た。
    弱き人々の隣人として生きる。
    そこには己の使命を感じ、
    最も弱き人たちの隣人として生涯を全うした人生があった。
    そして、そこには人間として生きることの「意味」と「尊厳」が存在していた。

    二日酔いのおかげで、そんなことを気付くことができた。
    その夜、なじら家のコンサートで、また大酒をくらった。
    それにしても、田中トリオのjazzはすごすぎた。

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