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  • from: クマさんさん

    2011年10月29日 06時59分43秒

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    奇跡のコンサート

    一週間を終えることは、一つの冒険でもある。
    金曜日の夜は、ほっとする。
    辿りつけたことの幸を感じつつ。

    昨夜は、奇跡を体験した。
    音楽の神様は、確かにそこに存在していた。
    三階の天井桟敷ののような席から、オーケストラを見降ろした。
    私が敬愛するマエストロの佐渡裕さんがステージに登場した。
    まさにオーラーが放たれた。
    音が鳴る。その音が音楽だった。

    モーツァルト弾きのピアニスト。
    何と可憐でペーソスのあるピアノなのだろう。
    軽く軽く指を動かしながら、哀愁のあるモーツァルトがそこにいた。
    ピアノ協奏曲がこんなに深い音楽だったと、その瞬間理解した。
    万雷の拍手に、このピアニストの音楽の素晴らしさが表現されていた。
    観客を感動で魅了し、唸らせる音楽だった。
    アンコールも、切々とリリシズム溢れる音楽だった。
    「本物の演奏は、哲学になる。」
    それは、彼と言うピアニストを通して、
    ミューズが奏でる瞬間、瞬間なのだ。

    チャイコフスキー交響曲第5番。
    奇跡が起きる予感は、第一楽章の初めから感じられるものだ。
    ベルリン・ドイツ交響楽団。
    その楽団がマエストロを信頼し、全てを託し、全知全霊で演奏に没入している。
    百人が、一つの大きなうねりになり、音楽を鳴らしていた。
    私は指揮者から目が離せなくなった。
    彼は、その瞬間瞬間に音楽を創造している。
    オーケストラは、その想いに応え、我を捨ててその全体の調和の中に溶け込み、
    創り手の一人として、技を出しきる。


    カリスマ的なマエストロは、必要な存在である。

    ここにはない在る世界を、ここに表現することが音楽である。

    ステージには、神がいる。その神に音楽を委ねられる天才がいる。

    表現をすることは、燃え尽きることなのだ。

    フォルン・オーボエ・クラリネットと独奏者は、舞台の名優だ。

    音楽は、かくも劇的であり、魂を高揚させるものなのか。

    私は、素晴らしく美しい演劇を観ているような気持ちになった。
    涙が止まらない。この涙が、人間の私だった。
    どうして人は、感動すると泣けるのだろうか。
    その涙を流せる音楽や演劇に出会うことが、
    観客にとっての何よりもの喜びだ。
    そして、全身が震えるような感動を味わう時、それを人は奇跡と言う。

    私は、独りスタンディングオベーションだった。
    「この人は・・・・。」
    全てを出し切り、神からの使命を果たした彼は、真っ白な笑顔だった。
    30年前に県民会館で小沢征爾を観た時と同じ感じだった。
    「世界のマエストロになってくれたなぁ。」
    そして、私は想った。
    「彼の師であるバーンスタィンが、ここにいた。」と。

    帰り道心が本当に温かかった。
    それではどこかで一杯を・・・。
    800円しか財布にはなかった。残念。

    佐渡さんとバースタィンさんに、家で菊水一番搾りで乾杯を捧げた。

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