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親父たちよ

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  • from: クマさんさん

    2012年05月28日 06時40分13秒

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    母の痩せた背中から

    どういうわけか、三日間この掲示板を書いていなかった。
    そんなにたいそう忙しかったわけでもなかったのに、
    私にとっても不思議なことだった。
    しかし、この三日間実に濃い三日間でもあったので、
    本日は時間がありそうなので、つれづれなるままに記したいと思う。

    母が、買い物に山ノ下市場までよく出かけた。
    私は台所に立つ母の後姿を改めて見ると驚くが、
    とにかくがっさりと肉が消え、痩せてしまったのだ。
    まるで母ではなかった。
    身体のふくよかさは感じられず、
    骨格だけで生きているような状態だった。

    「具合は大丈夫?」「大丈夫らよ。今日は調子がいいわ。」
    それが母と私との挨拶だった。
    確かにあのインフルエンザで東京に行けなくなってから、
    毎日寝込んで全く動けなかった頃とは違っている。
    「本当に難儀かったら、動かねて」と、笑って言うこともある。
    最近は気が張っているのか、私を助けようとしているのか、
    お得意の料理を夜中に起きて作っていることもある。
    昨日は、ナス炒りを作ってくれた。
    それも大鉢にいっぱいのものだった。
    「味が前みたいによく分からねなったて」と、言う。
    この体力で、この辛さで、手間暇かけて料理を作る。

    母を見ていると、頭の下がることばかりだった。
    家族の為にできることはやる。
    家族を少しでも助けられるならば、時間と労とを惜しまない。
    どんどん枯れて行きながら、
    それでもその信念だけは曲げずに、全うするつもりらしい。
    そんな生き方を、私は見ている。長男も次男も見ている。
    それが、何よりもの教育だと感じている。

    教育は、生活ではなく、哲学なのだ。
    人はどう生きるべきなのか。
    人はこの生きている社会において何をなすべきなのか。
    人は人に対して何をすべきなのか。
    それを学ぶことが教育の場だ。
    そして、それを学ばせられるのは、人しかいないのである。

    次男が、最近変わった。
    「ありがとう」を、とにかく母には言うようになった。
    母からされるどんな些細なことでも、「ありがとう」を言う。
    母は、それがとてもとても嬉しくて、可愛くて、
    もっともっと次男の為に何かをしやろうと考え、実行する。
    だから、母は、死んでられないのだ。

    私は、この期に及んでも、母から教えられ、励まされている気がする。
    人は、生き様でしか、人に何かを伝えられないのではないかと、
    改めて母のやせ細った後姿を見て、感じている。

    私も願わくば、そんな背中をもった父親として、
    長男と次男の心に残る生き様をしたいものだと思ったものだった。

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