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  • from: クマさんさん

    2012年06月10日 07時55分21秒

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    1日(金) 母の入院・父のディサービス

    激動の一週間だった。
    何から書いたらよいのか分からないぐらい、
    様々なことが次々と起こって来た。
    独りではそれを抱えて持ちこたえられないと感じ、
    ぎりぎりのところで叔母たちに全てを語り、支援を求めた。
    一日一日がこんなに早く過ぎ去って行くのに驚きつつ、
    へとへとになってその日を終えていた。

    母が1日(金)にK病院に入院だった。
    診察室で医師は、母を安心させるように笑顔で応対してくれた。
    母が診察室を出た後、私は一枚の用紙にサインをした。
    1〜3カ月。延命治療はしない。
    「調子がよかったら、自宅に帰したいですね。」
    「そのタイミングが難しいけれど、努力しましょう。」
    S先生と私とは、同じ想いで母を見守りたいと願っていた。

    病室が決まり、ペットに横になった母は、
    とても小さく弱弱しく感じられた。
    K病院に入院出来てよかったよかったとしきりに言っていた。
    「お父さんありがとね。K病院に入院できてよかったは。」
    「本当にお父さんのおかげだよ。」
    母は、上体を起こして、私に手を合わせた。

    この時、もっと母といろいろと話しておけば良かったと、今は少し後悔している。
    元気はなかったが、まだ母は、母だったのだ。
    いつものことだが、家族みんなのことを心配する言葉ばかりだった。
    「お父ちゃん、どうしてるろっね。」
    父は、その日がディーサービスの初日だった。
    とにかく「行かない。」「何で俺をそんげとこにやるんだ」の一点張りだった。
    頑固に座り込み、梃子でも動かない父に、ほとほと手を焼いた。
    しかし、車が来て「おはようございます。」と若い職員に言われると、
    しぶしぶ立ちあがり車に乗った。

    父を日中家で独りで置くことはできなかった。
    何よりも酒を飲んで倒れていても、誰も気づかないだろうからだ。
    「兄ちゃん、私一週間か十日くらい入院したいて」と、母が言った。
    いつもならば帰る日を心待ちにしていた母は、
    やっぱりこの二週間で私たちのために命を削って頑張ってくれたのだ。
    「難儀て、難儀て」と言って、小さなあくびをして横になった。
    「いいよ。早よ帰りな。兄ちゃんも疲れているろ」と、
    こんな状況でも母は私のことを気遣ってくれる。
    いつまでたっても私は母の子どもなのだ。

    私はやはり疲れ切っていた。
    母に「また来るよ」と言いながら、N大病院の妻の所に向かった。
    昼はたいていこの病室だった。
    変なことなのだが、この生活ではこの病室の椅子に座り、
    病院の図書室から借りた本を読んでいる時が一番の心の安らぎだった。

    さてさて、これからどうなって行くのだろう。
    私は、やはり途方に暮れて、病室の窓から空の雲を見ていた。
    全てのものは流れゆくものだ。
    移ろい変わらぬものは、この世には一つとして存在しないのだ。
    父も、母も、私もそうだ。

    こんな状況になるとは、誰が予想できたことだろうか。

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