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from: クマさんさん
2012/12/04 06:52:25
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「春のホタル」を想う Ⅲ
私は、nik山ノ下が発行する「山ノ下通信」なるかわらばんにミニコラムを担当している。
この12月号で12回目の原稿となった。
800字余りの字数に、「物語」と「劇」について語って来た。
その最後の回に、「ふるさとの歌」を作者の了解を得て載せさせてもらった。
やはり、この曲は、名曲だからだ。
私は、物語こそ、語り継ぐべきものと感じている。
舞台での劇がまさにそうなのだ。
物語と出会い、登場人物の生き方と出会い、自分と出会う。
人は、いつもいかに生きるべきかの「問い」を常に持ちつつ生きている。
それが分からず、それを分かりたい。
それは、本来の自分を想起し、自分と出会う旅なのである。
その本来の自分は、時には物語の登場人物の中の一人として存在することもある。
私にとっては、「レ・ミゼラブル」のジャンバルジャンは、忘れられない一人だった。
テレビドラマだった。
初めてジャンバルジャンに出会った時、私の中で何かが変わった。
それが、物語の持つ力なのだと想っている。
時代とは、移り変わるもの。
それは、歴史を振り返えればすぐに分かる。
明日が分からない不確かで、変遷を繰り返すものがこの時代なのだ。
時代を見て、世の中を見て、政治を見て、経済を見て、人を見る。
ああ、今はこんなことを言っているが、明日はまた違うことを言うのだろうな。
私は、流れゆくものへの信頼感を持てなくなっている。
いや、もたないことにしている。
私は、そんな流れては消えて行くものの中で、
普遍的な力を持って存在するものこそ、物語だと想っている。
それは、天と同じであり、自然と同じであり、聖人たちの生涯と同じなのだ。
「そこに、答えあり」
そんな物語を、この時代であるからこそ、産み出さねばならないのだとも感じている。
その物語の一つが、「春のホタル」だ。
今を生きている人たちに、次の世代を生きる子どもたちに、
語り継ぎたい想いと願いとが、この物語には満ちている。
物語を振り返り、脚本を読めば読むほどこの物語の普遍性を感じてしまう。
大切なことは、本当はとても単純で、素朴なものの中に輝いている。
それは、小さなホタルの光のようなものである。
その良子先生である春のホタルが伝えたかった想いや願いを、
良子先生と出会った大人たちや子どもたちがどのように受けとめ、感じ、心に溶かしたか。
その想いと願いとを自分の想いと願いとに昇華させ、それを生きる。
すると、その人たちの周りから、きっと何かが変わって行くはずである。
私は、このコラムで、そんな地域に残る「物語」の大切さを語って来たつもりだ。
物語に聴く。
生きていた先人に問う。
それが、私たちを再び生きることの原点に戻してくれるのではないだろうか。
「わたしはどこから来たのか。私は何者なのか。私はどこへ行くのか。」byゴーギャン
その問いの答えは「自然」と、「物語」の中に存在すると、私は信じている。
ミュージカル映画「レ・ミゼラブル」が12月末に上映される。
ぜひぜひ鑑賞をお勧めする。-
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