そうなんだよなぁ。
生きるってそんなに生半可なことではないんだよね。

どんな職場にもこんな人は居ないだろうか。
とにかく文句ばっかり言って、自分の想い通りにいかないと、
あっちこっちに言いふらして、結局は自分が一番楽できる方法を選択させる人。

自分がやりたくないことはとことんしたくないので、
あれやこれやと勝手な理由をつけて、相手がどんなにも困ろうとも平気で、
自分の我がままを組織の中で押し通す人。

権威をかさに着て、相手がその権威に対して何も言えないだろうと予想して、
上司さえも自分の意のままに使っている人。

その結果、どれだけ周りの人間が嫌な思いになり、腹を立て、
迷惑を感じ、実際には余計な仕事を山ほどやらされていしても、
自分が楽だからいっこうに平気な人。

そんな異常な人はマイノリティーかもしれないが、
日本人はそんな人に媚を売って、自分はあなたの仲間なんだと、
そんな同志感を漂わせ、自分自身に攻撃が及ぶことを避けることが多いよね。

ああ、またあんな我がままを言って、あっちこっちを攻撃している。
嫌だなぁ。何であんな我がままだけが組織に通るのかなぁと不満を持ちながら、
その人に対しては、かかわりを持たない範囲で適当に愛想を打っている。

そして、あんな馬鹿がどうして威張っているんだと、呆れながらも、
どうにもならないと諦めて距離を置いているから、
ご機嫌を進んでとらないから、
どういうわけか攻撃のターゲットになっているマイノリティーの人もいる。

仕方ないよ。あんな年になっても、あれだけの人でしかないのだからと、
攻撃を受けている人は、それを抱えず、受け止めず、
ただ哀れに想って、しばらくは黙って耐えてやり過ごすしかないんだなぁ。

実は、これが世の中の「いじめ」の構造なんだ。
一番人として愚かで、哀れで、どうにもならない人が権威をもってしまう。
しかし、その権威を持たせているのは、
自分には被害が及ばないようにすりよっている太鼓持ちだ。

また、黙って静観しているような立場の傍観者も、
この人の権威を増殖させていることには気づいていない。
相手が黙って自分には笑顔でお愛想を言っているということは、
自分の言動を認めているということと勘違いしてしまうのだ。

哀れなのは、ターゲットになったその人だ。
自分からは近づかず、おべっかも、ご機嫌もとらなかったから、
不特定多数の沈黙の人たちからも、疎まれ、陰口を言われ、攻撃されている。
そは、ストレィシープなんだな。
大人の社会でこんないじめがなくならなかったら、
子供の社会からも、いじめはなくならないかもだ。

だから、今はどんな職場でも、どんな環境でもこんな状況が在ったら、
やっぱり「王様は裸だ」と、しっかりと言う勇気が必要なのではないだろうか。

あなたの職場に、そんな少年のように純粋なる勇気をもってい人は、
いるのだろうか。
いや、絶対にいるはずだ。
少なくともあなたが、その少年になればいいんだ。