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  • from: クマドンさん

    2014年11月25日 05時49分47秒

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    いつか別れる人たち。いつかまた逢える人たち。

    さて、今度はこの景色かと、
    病室の窓から山ノ下や遠く朱鷺メッセ、NEXT21の景色を見ていた。
    ベッドの脇に座って、本を読んでいた。
    お日様が差し込んで、ぽかぽかと暖かかった。
    昼夜逆転の父は、ぐっすりと眠っていた。
    初めての日は、トイレに行こうとして5分とじっとしていられなかった。
    今は、おとなしくしていてくれる。
    それが何だかありがたい。

    母の時もそうだったが、こうして父と一緒にいる時間は、
    入院中の方が長かった。
    父や母が健康な時は、当たり前のように忘れているからだ。
    今、そうして寝顔を見ながら、傍らに座っているのは、
    父が、病の中に苦しんでいるからだ。

    人は、順番だなぁと想う。
    父もそれを悟っているはずだ。
    何も言わずに、ただ半眼に目を開けて、じっと天を見ることもある。
    夢の中で語り合っているのかもしれない。
    そんな父と母との会話が聴こえるような気がした。

    傍らには、きっと誰かが居てくださる。

    そうなんだと、私は想うようになった。
    独りで行動することが多くなった私。
    しかし、やっぱりその私の傍らにも、誰かがそっと寄り添っていてくれる。
    独りだからこそ、その微かな存在を、その微かな音を、
    感ずることができるのではないだろうか。

    ここは、そんな魂に満ち満ちている世界だった。
    「メメント・モリ」「死を想う」
    独りとは、その死と隣り合った世界に生きる独りだった。
    その境目にきっと居るのではないだろうか。

    チーンは、毎日毎夕だった。
    母には、いつも語り掛けている。
    線香に火を灯し、微かな煙が立ち上っている。
    昔、本家のばぁちゃんは、毎朝チーンを鳴らして、お参りしていたものだ。
    仏壇のご先祖を通して、向こうの世界と交流していたのだろう。
    世界は、ここだけではないのだ。
    死は、終わりではなく、やっぱり新たなる旅立ちだ。

    今、父には触れられる。
    父の痩せ細り、紫色の太い血管が浮き出した手の甲を撫で、
    父の細くなった白髪を撫でてから、
    「帰るね」と言って、私は帰って来た。

    いつか別れる人なんだ。
    そう思って生きていたら、もっと家族のことを大事に想うのだろうなぁ。

    そしたら、今朝の新聞に高倉健さんが、ロケ先まで母親の位牌を持ってきて、
    いつも手を合わせていたと書いてあった。
    だから、健さんなんだなぁと、私はいっそう尊敬の念を深くした。

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