対話は大事なことだなぁ。
それも独りで自分と対話することは、貴重な時間なのだと感じている。
独りだなぁと、よく想う。
独りなんだと、そうも想う。
それは、本当はとてもとても当たり前のことなのに、
そのことに気付かないふりをして、
そのことを見ないようにして、生きていいるのかもしれない。

独りは、寂しいと思うが、そうではないんだ。
独りは、心静かに落ち着くことなんだ。
そして、独りであるからと言って、誰かを求めると、
その求めるというか、頼りたいというか、
そんな気持ちが、心の寂しさを広げていくんだ。

独りなんだし、独りでいいんだ。
疾風怒濤のこの生き方の中で、
ふとこうして昨日の走りのおかげで疲れ切ったまま、
ぼんやりと生活しながら、
独りから始め、独りから何かをやろうと、
そんなことを突然のように考えていた。

早朝、ラグビーのワールドカップ。アメリカ戦を観た。
突進し、潰され、ボールを回して、また倒されて。
ただまっすぐにトライに向かう姿は、
何だか観ているだけで涙が自然に流れてしまった。
トライとは、朝鮮という意味でも使う。
そして、文字通りトライとは、ゴールなんだ。
その一つのトライのために、１５人は前へ進み、
１５人は体を張ってそれを止めようとする。

ボールを持つのは独りでも、チーム全員がその一人に連動し、独りを生かす。
独りである強さと同時に、その独りはチーム全員で支えられる独りでもあった。

私にとってのそのチームとは何だろう。
それはやっぱり家族なんだなぁと、そこで想った。
これから活躍するのは子どもたちだ。
彼らは潰され、倒され、傷つき、痛むことだろう。
でも、だからこそ、立ち上がって、
次のトライに向けてボールを回さねばならないんだ。

トライとは、もう一つの意味は、続ける。立ち上がる。ということではないだろうか。
独りでここで生き抜くためには、そんなトライを続けることなんだ。
独りなんだ。
独りでもいいんだ。
でも、トライを続けることが独りで生きるということではないだろうか。

私たちはチームジャパンの活躍に声援を送り、感動しながら、
選手独り独りの戦う姿から、そんなことを学んでいると私は思った。