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from: クマドンさん
2016/02/17 06:20:23
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大丈夫、大丈夫
叔母が、昨日から意欲がなかった。
立とうとも、身体を少しでも動かそうともしない。
帰ってくる前に、施設で一度前のめりに転倒したそうだ。
そこで、歩けるという自信を失った。
歩きたいという希望も萎えてしまった。
叔母は昨夜は自宅のベッドの上で諦めたような眼差しだった。
私が行って励ますが、それでも力が出なかった。
叔母の気持ちも分かるが、このままでは寝たきりになってしまう。
しかし、萎えてしまった心を励ますことはなかなか難しいと感じた。
私の経験を叔母に語った。
ベッドで身動きが出来ずに寝たままだった後、
全く身体を動かすことも、歩くこともできなくなってしまった。
驚いたのは私自身だった。
人の身体とは、使わなくなってしまうとすぐに退化する。
筋肉がどんどん痩せてしまう。
そのために、力が入らず、立つことすら危うくなってしまう。
歩くことは、転倒が怖くて、なかなか元のようには戻らないものだ。
しかし、私も叔母もそうだが、すぐに思い通りに出来ない身体に、
何だか失望し、何だか辛く、何だか諦めのような気持ちになってしまう。
もう元には戻れないんだ。
そんな気持ちが暗くした。
しかし、現実を客観的に見たらどうだろう。
そんなに思い通りには戻れないのは、リアルな事実だ。
弱り切ったこの足の筋肉を復活させるためには、
相当な鍛錬が繰り返される必要がある。
まず一歩からだ。
できない自分自身をここでは優しく受け入れることだ。
元のようにしてできない自分自身を嘆くより、
嘆いている時間がもったいないと想い、
その時間に屈伸やらスクワット、歩行訓練をする。
現状を少しでも変えて行くためには、それしかない。
社会的な復帰を果たして三日目の朝になった。
この二日間は、やっぱり元に戻れないもどかしさを感ずる私だ。
その時、焦ったり、自分を否定したりすることなく、
「大丈夫、大丈夫」と言ってやれるのは、
やっぱりあの病院での経験のおかげだ。
「すぐには歩けない。」
「でも、いつかは歩けるようになる。」
叔母に語りながら、その言葉は自分自身に対する言葉でもあった。
「大丈夫、大丈夫。」
その言葉の力を、今は信じている。-
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