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  • from: クマドンさん

    2016年05月22日 07時25分32秒

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    花との生業

    たそがれられるとは、一つの才能である。
    そうだなぁと、最近はよくよく想う。
    今朝も二日酔いの朝の為、走ることは自粛した。
    爽やかな朝なので、庭に出てただたたずんでいた。

    そしたら、私の身体が自然に動き出した。
    花ばさみを手にして、プランタの花たちの前にかがんだ。
    そして、一本一本仕事を終えた花たちの茎を切って袋に入れた。
    こんな地道なお仕事は、私はしたことがなかった。
    枯れた花たちを、そうやって一本一本切っては袋に入れる。
    でも、その仕事にまったく飽きないのだ。

    花たちの時間と言うのだろうか。
    私が身体を通して今学んでいることはその時間の流れなのかもしれない。
    人ばかり見ていると、この自然なる時間の流れを見失う。
    本当はこうやってゆったりと、ゆるやかに流れている時間がここにあるのに、
    人ばかり見ることで、あくせくとついつい生きてしまう。

    私は、花だが、何だか農を楽しんでいる人たちの気持ちが分かるような気がする。
    それは、この時間の流れの中に身体をどっぷりと浸らせる楽しみではないだろうか。

    毎朝、阿賀野川を渡る。
    まさに大河の悠然たる流れは、きっと悠久に続き、尽きることはない。
    滔々と大河は流れ、その流れはけっしてやむことはない。
    その流れに気付いたら、何と人のちっぽけなことか。

    何もしない。何もできない。それでいい。
    昨夜は酔って帰って来てから、庭に出て灯りをつけて菊水を飲んでいた。
    気付いたら眠ってしまったようで、午前1時となっていた。
    寒さを感じて、部屋に戻り布団に入った。

    そんな生活の繰り返しでも、不思議と心が落ち着いている。
    何をしよう。何を残そう。何ができた。では、なくていい。
    ただ、庭に居て、佇み、ぼんやりとのほほんと時間が流れる。
    それでいいのではないかと、想える年になったようだ。

    年を取るということは、自然に近づくということかもしれない。
    年を取ればとるほど醜悪で頑固な人となる人も居る。
    でも、やっぱり年をとることで、
    そんな自然のあるがままの機微を感じられる人に私はなりたい。

    花は、咲き、花は、枯れる。
    そうしたら、立派に仕事を為し終えた小さな花を、ちゃんと葬ってやろう。
    私は、生まれ、私は、生き、私は、死ぬ。
    花たちと阿賀野川の流れが教えてくれることは、そのことだった。
    「いつ死んでもいい」という生き方を。
    そのことも、花たちと阿賀野川は教えてくれる。

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