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  • from: クマドンさん

    2016年06月17日 06時15分55秒

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    身体を使って、くたくたになるまで働く

    くたくたになって働けば、ああようやったなぁと想ってぐっすり眠れる。
    とにかく身体を動かすこと。
    そうすれば、あれやこれや考えず、無心でいられる。

    そんな言葉を、百姓とはすごい人だと教えてくれたKさんが、語った。
    身体を使って懸命に生きている人の言葉は、
    確かに乾いた地面に水がしみ込むように、じわっと感じた。
    その通り生きればいい。
    例え、この街場暮らしだとしても、そんな身体を使った生業があるのではないか。

    昨日は、蒸し暑い一日だった。
    それでも、それだから、私は夕方職場にある畑に出かけた。
    茂り過ぎたキュウリの剪定をするためだった。
    まず、またまた畝に生えて来た小さな野草を手で取った。
    小さな内ならほんの少しの手間できれいにできる。
    しかし、その手間を惜しみ、ほったらかすと、
    あっという間に野草に覆われる畝となる。

    それは、子育ての自戒でもあった。
    眼と手を離してしまうと、心の野草は知らぬ間にはびこってしまう。
    心の野草もやっぱり毎日畑に通って、せっせととってやることだった。
    そんな想いで私は畑の畝の小さな野草を一つ一つ手でとって行く。
    すると、いつの間にかすっかりきれいな畝となる。
    そこに植えられたミニトマトやナス、しし唐たちが喜んでくれた。

    毎年キュウリを作る時、ぼっさぼっに伸びた蔓で、困っていた。
    まさに野放図に繁殖したキュウリは、棚いっぱいに密集していた。
    これでいいのだとばかり私は思い、何年間もそうしてキュウリを育ていた。
    ところが、ある日児童館に言った時、そこのキュウリを見て驚いた。
    土から立ち上がっているのは、一本だけの蔓だった。
    そこから上に伸びた蔓は、そこで枝分かれをする。
    だから、足元が明るく、とてもすっきりとした棚になっていた。

    私は、それまで全く疑問にも想わなかったことが、
    その瞬間、私の「問い」となってしまった。
    地から伸びるキュウリの蔓は何本が適切なのか。
    「問い」は、突然向こうからやってくるものだ。

    私は、すぐに畑づくり名人である同僚のTさんに聞いた。
    そしたら、驚きの事実が分かったのだった。
    「そうですね、私は一本にしますよ。そうすると下で混み合わないですよ。」
    そうか、そうだったのか。
    そうしていなかったから、毎年私の棚はラッシュアワーの状態だったんだ。
    そして、昨日、バサバサと鋏を入れた。

    収穫を増やすために、伸びて花を付けている蔓を十本以上切り取った。
    すると、足元がすっきりとして、日差しが棚の下を明るく照らした。
    「そうか、これだったんだ。」
    育てるためには、最初が肝心だった。
    それをしていなかったために、後から四苦八苦となってしまった。
    私は、その気付きがとてもとても嬉しかった。

    百姓の人たちの喜びは、ここにある。
    きっといつも発見と工夫との連続なんだろう。
    それが上手く行ったら、大いなる喜びであり、
    例え、そのことが失敗であっても、次のトライへのヒントと必ずなっている。
    毎年春はやって来る。
    諦めずに、根気強く、作物の成長を願い、手をかけ、手間をかける。
    身体を使って毎日毎日、お日様と風と雲の下で働く人たちが、
    何だかいつも羨ましく感ずる。

    そんな畑仕事をしていたら、すっかり全部思い煩いが消えていた。
    身体を使って、くたくたになるまで働く。
    それは、自然の理にかなった生きたかなのではないだろうか。

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