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親父たちよ

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  • from: クマドンさん

    2016年12月28日 12時32分30秒

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    さてさて、59歳だよ。

    さてさて、日が差してきた。
    さっきまで冷たい風の音と、どんよりした灰色の雲。
    向かいの家の屋根には。うっすらと雪の白。
    天気だねぇ。冬だねぇ。

    昨日は、突然の歯医者だった。
    ちょっと左上が疼いたので電話したら、どうぞとのこと。
    定期的な歯の掃除を二カ月怠っていた。
    検査したらそんなに悪くはなっていないが、やっぱり年による衰えだ。
    そうした意味では、身体のあちらこちらの老化が始まっている。

    帰りに、名店割烹「吉原」でちょい飲みをした。
    すると、登場したのが私の高校の大先輩のOさんだった。
    ほんのちよっとで帰ろうとしていたのに、
    このパターンは、沼垂山小屋の時と同じだった。
    彼は、先日百歳近くのお母さんを亡くしたばかりだった。
    「独りだとねぇ・・・」と、ここによく夕食を食べにくる。

    「ちょうどさ、クマさんをどうらねって誘うつもりだったんだは」と、笑っていた。
    偶然はない。人生は必然に満ちている。
    急な歯の痛みがなかったら、Oさんとは出会えなかった。
    私は、彼に聴いた。
    「Oさん、年をとって分かったことって何かある?」って。
    67歳、独り身のOさんが、ちょっと笑って応えてくれた。
    「また、ふつふつと旗を振りたくなってきたて」と。
    全共闘の猛者であった彼。
    その年になっても、まだその血が沸騰して騒ぐかねぇ。

    私は、やっぱり人は長生きをしなくちゃ分からないことがあると、
    最近、想うことばかりだった。
    こんな身体だから長生きは無理だとは諦めているが、
    しかし、こんな身体だからこそ、何だか欲がなくなり、力が抜けた。
    どうでもいいなぁと、想えるようになった。
    本当にいい加減で生きていようと想えるようにもなった。
    そして、「今、ここ」で感ずるままを、喜んでいようとも想えるようになった。

    それは、他所に楽しみを求めないということでもあった。
    ここでいいがなぁ。
    これでいいがなぁ。かな。
    Oさんのそんな熱い語りを聴きながら、私は反対だなぁとふと感じた。
    これからでかいことをすることは、何だか億劫な私だった。
    もっともっと人知れず、身近で、細やかな人助けはしたいものだとは思っている。
    だから、今更旗を振ってシュプレキコールでもないなぁと想う。
    衰えたのは、身体ばかりではない。

    家に帰ったら、何とこんな時刻でもあった。
    遅い夕食。遅くなってしまった言い訳。黙って、食べる。
    でも、ひょんなことから、言わんでもいいことを言ってしまい。
    「くそっ」とばかりに、部屋に籠った。
    実は、酒に本当に弱くなっていたんだなぁ。
    自重して、自制していたのに、Oさんに注がれるままに飲んでいた私。
    ここにも老いの衰えを感じた。
    何であんなことを言ってしまったのかと、朝から小さく小さくなっている。

    私は、年をとり、衰えた。
    でも、そのことを哀しいとは想わない。
    自然は全部ちゃんとそうなることを教えてくれているから。
    私だけを特別にとは、誰にも言えない不自然なこと。
    だから、これでいい。
    そして、こうだからこそ楽しめる「今、ここ」に気付き、
    それを行うことが日々の細やかな私の生活なのだとも想えるようになった。

    何も無い1日の単調で平凡な生活。
    でも、その中で「やれたこと」を1つずつ数えて確認だけはしている。
    「親父たちよ」を書いた。
    オシッコを忘れずに貯蔵した。
    「ひきこもり」の本を読んだ。
    歯医者に行った。
    吉原で飲み、Oさんと語った。
    最後の暴れん坊将軍だけは、記憶から消すことにする。

    さっきまでの日差しがすっかりなくなり、
    また灰色の雲がどんよりと蔽っている。
    天気は変わる、気持ちも変わる。
    いいこともあるし、そうでないこともある。

    年をとってできるようになったこととは、
    そういう自然な流れを受け入れられる感とでも言うのだろうか。
    やっぱり「いい加減」で「どうでもいい」になったことだ。

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