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  • from: クマドンさん

    2017年03月23日 15時17分30秒

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    この痛みを痛んでまれる人

    この何もできず、寝たきりで過ごした24日間が、私にとっては何であるのか。

    何よりも職場の人たちにどれだけ迷惑をかけているか分からない状況だ。
    私の突然の病のために、職場での長期休職が続いている。
    身体が不自由であるということは、働けないということでもあった。

    それから、私は家事の一切をやってはいない。
    家族のために何一つやってはいなかった。
    早朝の流しの片づけ、ゴミだしもやれなくなった。
    帰ってきてからの部屋の掃除もそうだった。
    私が担当していた分を、妻や長男がやっている。

    私はただ、ここで寝たきりで腹を空かせて、
    「お願いします」と、妻に食事を運んでもらうだけ。
    そして、暖かい食事を腹這いになって布団から半身を出して食べるだけ。

    今朝も天気がよいのに、外の空気も吸えず、散歩にも行けない。
    軟禁状態が既に24日間となる。
    実は、このストレスで気が狂わんばかりだった。
    しかし、私がここで独り暴れたところで、家族に迷惑をかけるばかり。
    何も好転するものはない。

    人は、こうしたどん底の状況に追い込まれたら、
    まず、自分を捨てる。諦める。余計なことは想わないだ。
    できないことは、想像しない。したいとも想わない。
    そんなものは無理なんだと諦める。
    身体については、焦らない。どうにもならないことを悟る
    。仕方ない。こんなこともあると達観する。

    今、ここについては、これだけでいい。これでいい。どうでもいいと、そう想う。
    自分を変に憐れまない。どうして私だけがとは想わない。
    もういいかと、そう想う。もういいよでもある。
    あまりの痛みに「殺してくれ」と叫ぶ。
    「この左足を切ってしまえ」とも感ずる。でも生きていた方がいい。

    こんなこんなで、やっと少しは分かったことがある。
    左足と左手が麻痺して動かなくなってしまったので、
    自立で生活できなくなったS叔母が施設に入って1年がたった。

    叔母は生涯独身で過ごした人で、84歳の今は、ほんの細やかな年金で生活している。
    施設では移動のためには車椅子が必要だ。
    私が訪ねていくと、満面の笑みを浮かべる。
    「ありがとね。ありがとね」だった。
    目が悪いのでテレビを観ない叔母だった。
    一日、何をしていると聞くと、「何にもしねて」と小さな声。
    彼女はただベッドに仰向けに寝たまま、それっきり1日を過ごしていた。

    天気になっても、外に出ることができず、いつもと変わらぬ天井を見つめているだけ。
    同室の人たちは高齢で認知症のために、話すこともなく、
    ただベッドで生きているだけ。
    私が叔母のところで少し話してから帰ろうとすると、
    「もう帰るんだ」と、哀しそうな声で言う。

    私は、そんな叔母に同情して、
    叔母の気持ちは長期入院していた私だから分かるつもりでいた。
    でも、こうして私が足の痛みで寝たきりになり、不自由な生活を余儀なくされて、
    やっとほんの少しだけ、
    叔母の孤独と哀しさと寂しさとが感じられる私となったような気がする。
    この私の痛みは、けっして誰にも感じられず、分からない痛みなんだ。

    「痛い、痛い」と訴える私に、
    「傍からはその痛みが分かんないだよね」とは、ある女性の看護師さん。
    その素直な言葉に、「名言だなぁ」と、痛みの中で拍手を送った。
    この痛みを、あなたが変わって痛むことはできないし、
    この痛みは絶対に私だけの痛みなんだ。

    傍に誰が居たとしても、この痛みはリアルに存在し、
    私のことを苦しめ、苛み、辛さに追い込む。
    でも、この痛みをではなく、私の孤独と哀しみとその寂しさとを痛んでくれたら、
    きっと涙が出るだろう。

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