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  • from: クマドンさん

    2017年03月28日 17時48分14秒

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    二人が話していたことは

    足の痛みが少なくなったので、庭に出てみた。
    そうだよな。
    みんな冬の雪の中でも、こうやって生きて来たんだなぁと、
    何とも雑然とした庭の草たちだが、
    それは、それなりに、いいもんだと思えていた。

    白菜は巻かずにそのままで、茎を伸ばして花芽をつけている。
    今年の春は、白菜の花を見れそうだ。
    キャベツもそうだ。
    モンシロチョウが卵を産むころは、花を咲かしていることだろう。
    どこから来たのかヒメオドリコソウだった。
    あの紫色の姿で、にょきにょきと踊っている。
    芝生は枯れたような色のままで、その隙間から野草が伸びる、伸びる。
    生きているなぁと、ただ感ずる。

    やっぱり聴くことが先だよね。
    聴かないことには、分からないからね。
    でも、聴けない人が多すぎるんだ。
    人の言う言葉が聴けない、受け付けない、感じられない。
    感じられないから、分からないんだ。
    相手の気持ちを想像する力もないね。

    きっと自分のことだけでいっぱいなんだね。
    自分が考えていることや、自分が思っていることだけで、
    その自分ができているから、がちがちなんだね。
    何を話しても、その人は最初からシャットアウトだね。
    シャッター、ガラガラ。
    可哀想なぐらいに、人の気持ちが分からない、感じられない。
    聴く前と聴いた後は、何も変わらないんだよ。
    「そうだね」って、言ったこと一度もないよ。

    どういんだろうね。
    人の言うことを聴くことが、自分を否定されたようで嫌なんだろうね。
    最初から怒っているんじゃないよ。
    静かに話すんだけど、伝わっていない、聴いてもらえない、
    その内に、だんだん腹が立つから、声が大きくなってしまう。
    すると、その声が大きくなったことだけは感じるんだね。
    攻撃的だ。威張っている。上から目線だ。なんでそんなことが言えるのか。
    どうしてそうなったのかは、感じられないんだな。

    でもね。話がしたいだけだったんだよ。
    ただ、つまらない話でも「そうだね、大変だったね」と、
    そんなことを言ってもらって、受け止めて欲しかっただけなんだよ。
    でも、そんなことが無理なことは、哀しいけれどよくよく分かっている。

    だって、聴いてくれないもの。
    相手の気持ちを感じてくれないもの。
    相手がどんな気持ちなのか想像できないんだもん。
    自分だけ。
    0か1のどちらだけ。
    いいか、悪いか、それだけ。
    絶対に自分は正しい。相手は、絶対に正しくはない。

    さてさて、そんな会話がどこからか聴こえて来た。
    そうだね。
    聴くこと。
    感じること。
    想像すること。
    とてもとても大事なことだね。

    こちらが空っぽでなければ、この庭に出て、それでいいんだと肯けないよ。
    あるものは、あるがままにここに在る。
    いいも、悪いも、そんなことどうでもいいことで、
    みんなそれぞれがそれぞれのままに、ここに生きて在る。

    白菜の声がする。
    キャベツの想いを感ずる。
    庭のみんなの物語を想像する。
    これが、実に気持ちよく、すっきりとする。

    なのに、現実の人と人との生活の中では、
    それが無いから、それが乏しいから、
    聴けない、感じられない、想像できない。
    個と個は、孤と孤で、ずっとずっと分かり合えないままでいる。
    どうして、あなたは私だと、一つになれないのだろうか。

    不思議なことだ。
    自分があればあると思い込むだけ、人はどんどん不幸になるもの。
    愛とは、全く正反対のベクトルに向かっている。

    哀しいけれど、自分を捨てない限り、
    自分なんてたいしたことないんだと想わない限り、
    きっとこの庭に満ちている物語を感じられないで死んでいくのだろうなぁ。

    でも、その人は、そんな言葉がこの庭に存在していることなんか知らないし、
    相手がどんな気持ちで哀しみを抱えて生きているのかを知らないし、
    知らないものは、その人の中には絶対に存在しないし、
    そのまんま、今、そこにあるその人のまま、
    きっと人生を終わっても、ああ、よかったと満足して死んでいくのかな。

    聴くこと。
    感じること。
    想像すること。

    そして、自分なんかを空っぽにできること。

    それでないと、絶対に一つにはなれないな。
    それって、とても可哀想なことではないだろうか。

    そんな話をしている二人の人の話を私は聴いていた。

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