二日間、庭の手入れと、大掃除でくたくたになってしまった。

一日目は、庭の樹木の剪定だ。
足を痛めているので脚立には昇れない。
届くところだけの剪定だ。
ばっさばっさと枝を切る。
するとすっかりと庭が明るくなった気がする。
手を入れると、確かに何かが変わるものだ。

素人の私がやることだから、間違いだらけの作業に違いない。
それでもしばらく眺めていると、切るべき枝が分かる気がする。
本当にただその気がするだけだけれど、
作業が終わると清々した気分となる。

くたくたに疲れているが、身体を使うことはやっぱり快感である。
その後、コメリに土と花とを買いにでかけ、
それから、芝生を植えて、土と腐葉土を混ぜ、プランタに入れた。
今年も茄子と、ミニトマトと、ピーマン、しし唐の収穫を期待する。
庭で野菜を育てることの楽しみを、今年も味わうつもりだ。

二日目は、小屋の整理だった。
いつか時間がある日にと思いつつ、ずっと手をつけなかった場所だった。
疲れから身体がだるい日でもあった。
特に小屋は昨日の暑い日差しのせいで、ホットになっている。
熱中症に気をつけながら、とにかく要らないものは捨てて、
必要な物は棚に仕舞う作業を続けた。
ついでに、台所から勝手口に抜けるスペースを、
すっかりとリニューアルさせた。

本当に休む間もなく、作業を続けたので、
気付いたら既に、午後１時半をとっくに回っていた。
腹が減ったことを確認したので、飯にすることにした。
ご飯に味噌汁ふりかけにウインナー。
それを食べてからの小休止。

それから、自分を奮い立たせて、座敷の整理と棚の中の整頓をした。
おいおい、それ以上やると身体がもたないよ。
そんな警告音は、ずっと午後から鳴っていた。
それでもやめない。それでも続ける。やれるところまではきりをつける。
それが、私の性分なんだなぁ。
これでまた、きっと妻には怒られる。

私は、家をきれいにして、妻に褒められたことはなかった。
感謝されることもなかった。
ただ、勝手に片づけ、大事な物をどこかにやってしまってと、
やっぱり昨日も怒られた。
本当に報われない男なのだ。

すっかり清々しいくらいきれいになった小屋に勝手口に座敷だった。
しかし、私はただただ妻と次男からは批難されるだけだ。
それも我が宿命と諦めている。

黙々と仕事する。
無心になる。
何も考えない。
すると、仕事の跡は、すっきりと清々しい。
そして、妻に怒られる。

身体がやっと治って来たから、これは私に出来たことだった。
ここ数年体調が悪く、この仕事が出来ない事情が重なり、
私はいつもいつも申し訳なく想っていた。
こんなになってしまったのも、私が動けなかったためなんだなぁと、
何だか動ける身体に感謝しつつ、へとへとに疲れ果てた二日間だった。