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親父たちよ

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  • from: クマドンさん

    2017/05/16 05:58:33

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    こんな感覚

    昨夜11時40分に次男は東京に向かって出発した。
    夜行バスは、きっと今頃は池袋に到着しているだろう。
    あの朝の疲れと眠さとだるさの中で在る。
    就活のための上京だ。

    私は起きて、彼を見送るつもりだった。
    寝床で本を読みながら、出発の時刻を気にしていた。
    そして、目が覚めたら、とっくに今日になっていた。
    ああ、やっちまったなぁ。
    妻は、彼のことを見送ってやれただろうか。

    千円札10枚を銀行の封筒に入れて手渡した。
    そんなことしか、私にできることはなかったようだ。
    私は、彼にはさても辛い想いをさせた。
    そのことは、取り返しのつかないことだと想っている。

    彼は、けっして忘れない。
    だから、私とはあまり話したがらない。
    私は、彼が可愛いから、時々、話しかけてみる。
    そっけない返事だけ。
    時には、黙って食事している。
    それでも、彼がまだ我が家に居てくれることは感謝だった。

    どうにもならないことの連続だったりする。
    こうきますかーーーっと、立ち往生し、目がくらんだりする。
    それでも、それだから、今日は生きなければならないんだな。
    逃げたくもあるし、深く深く傷つき、泣きたくもなる。
    でも、そうであっても、今日は在る。
    今日を生きる。
    それは、私の責任でもあった。

    その時、ふと感じたことがある。
    感情を入れない。
    まるで、自分のことを死んだ魂になった人が見ているようにして見つめる。
    そうやってぎりぎりに立たされている自分を、ちょっと離れた場所から俯瞰する。
    そんな状況に追い込まれたクマは、どうするだろうか。
    それは、まさに物語の登場人物を観るような眼差しだった。

    だから、クマが受け取るようにして、自分自身は受け取っていない。
    これだけのことを言われたら、相当なダメージであろうが、
    さて、クマはどうするかと、高見の見物だった。

    これってありだなぁと、そんな場面に出くわす度にそう感じる。
    つまり、感情を入れないだけでなく、
    自分と言う欲やプライドを捨て、
    初めから降参し、どうすればよいのかだけを、
    冷静に考えている。

    それは、ぐたぐたの感情的なものではなく、
    ある意味、物語のストーリーであり、数式のようなすっきりとした流れでもある。
    過剰にならない。過敏にもならない。
    まるで他人ごとのようにして、それを掌に載せる。眺める。
    しばらく、ほっておく。
    それは私の沽券ではなく、案外どうでもいいことだったりする。

    ここで私が肚を立てたり、感情的になって怒ったりしても、
    それは何も変わらず、かえってこじらしてしまうことになるだろう。
    ならば、引く。
    そんな私に、こうした状況がならしてくれている。
    不思議なことだが、そうした状況に立たない限り、
    この感覚は、私にはけっして身に着かなかっただろう。

    そして、この自分を居ない感覚って、なんだかとても平安なのだ。
    分かることには、分かるだろうと言う話だった。

    次男は今頃、朝マックかな。
    帰って来るのは木曜日。
    カプセルホテルが彼の宿らしい。
    ただただ無事を祈っている。

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