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  • from: クマドンさん

    2017年06月15日 06時13分21秒

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    吉原の紫陽花とバラ

    花を育てている人は、花の声を聴く人だ。
    名もない花は、その人に元に植えられると、
    生き生きとその花らしく盛りを迎える。
    去年、あんな小さな花だったのに、
    その300円の紫陽花が、今では見事な葉を茂らせる。

    しかし、ほっておいても、こうはならない。
    花を育てたいと心から願い、
    その花のほんの細やかな成長を、
    ちゃんと見取り、応えている人に育てられているから、
    花は、こうして大きく、のびのびと育つ。

    吉原の駐車場の花壇に行くたびに、
    何だか心がほっとする。
    バラ園のバラたちは、この季節に見事に花を咲かせている。
    1つとして同じ花はない。
    みんなそれぞれがそれぞれの個性のまま、
    お日さまをいっぱい浴びて花開いている。

    紫陽花は、大きな葉を己がままに縦横無尽に茂らせ、
    花は、それぞれ個性的な色で鮮やかだ。
    色とは、自然が人に教えたものだ。
    その色を出そうとしても、それは天の微妙な配剤だ。
    とうてい人の手には及ばない。

    ここの花たちは、無邪気で、無心で、何だか幼子のような気がする。
    私を見ると、「あっ、クマさん、いらっしゃい」と、
    声をかけてくれるような気がする。
    不思議なんだが、花たちに囲まれているだけで、飽きないんだ。
    いつまでもいつまでも、ここに居られる。

    そんな時、私は、やっぱり心に花たちの声を、言葉を聴いているのかもだ。
    楽しくなってまう。
    嬉しくなってしまう。
    そして、慰められている。
    何だろうなぁ。この時間を忘れて、いつまでものほほんといられる世界とは。

    「自然法爾」について、大拙さんが語っていた。
    「自ずから」も、「然り」も、
    仏の意志であり、誓いであると。
    その意志や誓いで、この花たちは生かされている。
    そのまんまの姿は、そのまんまの仏の姿だった。

    花たちには、私は無い。
    ただ、生かされるままに、文句も言わず、不平も言わず、ただ生きる。
    ここに、本当の「悟り」はある。
    大いなる仏の働きは、花をみれば一目瞭然。
    露堂々。
    それが、分からなかった。

    大拙さんは、だから私に「無心」になりなさいと、言う。
    それは、自然法爾。そこに任せる。計らいをしない。
    そうすれば、きっと私も花たちのようにして無心に遊べる。楽しめる。

    先日、葉っぱの上に、大きなアゲハの幼虫だった。
    あんなに黒く灰色だったちっぽけなやつが、
    見事な緑色で、でっかくなって鎮座していた。
    私は、帰って来ると彼を探した。
    いたいた。本日も同じ葉っぱの上にじっとしている。
    「がんばれ、がんばれ、嬉しいよ」と、声をかける。
    でも、助けない。

    一昨日のことだ、かれがそこにはいなくなった。
    消えた。
    「ああ、食われたんだなぁ」と、何だか感じた。
    彼を食った小鳥は、その時だけは、腹いっぱいになったかなぁ。
    昨日、葉っぱを見た。
    彼は、やっぱり、どこにも居ない。
    でも、私は、彼のことを覚えている。

    消える。居なくなる。衰える。枯れる。
    露堂々の当たり前。

    その自然法爾の働きに、自分が一つになり、
    その働きの自分と成り切る。
    それが信心でもあると、やっぱり大拙さんはすごい人だ。

    吉原の紫陽花とバラは、
    今朝もきっとこのお日様をいっぱいに浴びて笑っている。

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