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親父たちよ

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  • from: クマドンさん

    2017年08月12日 10時17分50秒

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    松との格闘だったな

    さて。、昨日は巨大な松との格闘だった。
    高さ12~13mほどだろうか。
    どういうわけか、父が叔父からもらいうけてきたこの松だった。
    庭の隅だが、でんと鎮座している。
    枝の曲がりが微妙な角度で、時には風格すら感じさせる松である。
    しかし、重たい。濃すぎる。この庭にこの松はちょっとだ。

    葉がぼさぼさで、この春に出て来た芽がにょきにょきと何十本とタワーのようだった。
    気になる。気になる。何とかしないと。
    こうしてパソコンに向かっている私の目の前に、その枝たちがある。
    「いつか、必ず・・・・」
    そう心に誓った松だった。

    さて、まずどこを狙うかターゲットを決める。
    それから、そこへの最短距離に脚立を設置する。
    ターゲットが葉の茂る向こうにあるので、
    見上げても直接、視界に入らないことが多い。
    だから、手前に繁茂した松葉を、
    次々にマジックハンドで除去をする。

    段取りを決めたら、脚立にまたがり、手際よく片づける。
    手応えを感じながら、その枝の絡まり具合を予想して、鋏を入れる。
    重なり合っている部分を除去すると、光が差し込む。
    空が見える。
    これがずっと見えなかった空だった。

    次に開けた視界の向こうにターゲットを発見する。
    ロックオンだ。
    そこまでマジックハンドを伸ばす。
    届かない。
    仕方ない。脚立の上に跨って立ち上がる。
    実に不安定な格好だったが、やるしかなかった。

    手探りで枝を捕まえ、ぎゅっと手元のハンドルを握り、カットする。
    上手くできた時には、心地よい快感だった。
    次々に枝が切られ、落ちて行く。
    そして、すっかりとカットされた松は、見違えるようにさっぱりとした。
    何年間も、私がほっておいた松だった。
    ずっと気にしながらも、放置した松だった。
    しかし、今はすっかりと葉を落とし、貧相な松になっている。

    三日間、庭仕事でくたくたになっていた。
    昨日も、自分へのご褒美で、吉原に行って、生ビールだった。
    馬刺しのユッケと、極上の刺身がありがたい。
    何よりもの肴は、二人の夫婦仲の善さだろうなぁ。
    愛し合い、支え合っている、その姿が眩しくもあり、羨ましくもある。

    土砂降りになった。
    今日は、お仕事しなくてもいいよとの天の配慮だ。
    頭を使わないことにした。
    どこにも出かけないことにした。
    とてもたくさんのことを諦めることにした。
    「どうでもいい」と、今日も、ここに居ることにした。

    午後から、次男とその荷物を撤収して、座敷の掃除が待っている。
    玄関と玄関前は、ついさっき、きれいに水を流して掃除した。
    仏壇は、午後からゆっくり掃除したい。

    三日間の庭掃除。
    それもみんな父と母に褒められたいからしたようなものだった。
    まだ二人がここで生活していた頃、
    お盆前の大掃除は、私の仕事だった。
    台所とリビングの床の汚れを落とし、大汗をかいてワックスをかける。

    ピカピカに見違えるように変わった台所を見て、
    いつも母が喜び、「ありがとね」と言ってくれた。
    きれい好きの父は、リビングで腹這いになりテレビを観ている。
    父も、気持ちよく、すっきりとした顔だった。
    明日は、お盆だ。
    父も母も、ずっとここに居てくれているが、
    せっかくなので、お迎えの支度をさせてもらった。

    身体を使う。すると、すっきりと気持ちよくなるものだった。

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