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  • from: クマドンさん

    2018年03月09日 06時14分55秒

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    味を受け継ぐ。どう受け継ぐのか。

    味を受け継ぐだなぁ。
    担々麺に逢いに行った。
    やっぱり食べたくなるこの味わい。
    そこに、この期待に応えるだけの味わいが存在するか。
    それを確かめるのは、この身体だ。

    若手の店主が店を賄っている。
    彼にとっては、大きな試練だ。
    その味わいを出す。
    それは、計算でも、数量でも、さじ加減でもない。
    教えられた通り造ったとしても、
    その味わいは、同じにはならない。

    試行錯誤しかないな。
    とにかくいろいろと考えて試みること、工夫すること。
    その内に「これだ」と感じられる味わいと出会うこともあり、
    「これは違う」と落胆する薄っぺらな味わいとなることがある。

    昨日はあんなに上手くできたのに、
    どうして今日は、あの味わいが出せないのか。
    そうやって、自らを追い込んでいく。
    寝ていても、眼が冴えて眠れない。
    「ああしてみたらどうだろう」
    「あのタイミングが上手くなかったのでは」
    「もう少し、塩の加減を変えてみよう」かな。

    そうやって、味わいが出来上がる。
    姿を顕す。
    ここにあるものとなる。
    それは、決して自己満足ではない。
    自分勝手に「これでいい」と言ってしまったら、
    そこで、止まる。そこからは、絶対に深まらない。
    悩み、苦しんだ分だけ、味わいは応えてくれる。

    彼は、一体何と向かい合っているのだろうか。
    店長だろうか、自分自身だろうか、在る味わいなのだろうか。
    彼は、どうしても格闘せざるを得なかった。
    「何とかしなければ」だ。
    その岐路に立たされた。
    その宿命が、彼を独り立ちさせ、彼に味わいを探究させる。

    確かに、昨日の一杯は「うまかった」
    「深い」と唸らせる味わいだった。
    身体が、正直、素直に喜んでいる。
    今でも、その味わいの残味?がここにある。
    今朝の私の細胞には、あの担々麺の濃厚スープだ。
    味は、身体を造り、身体を育てる。

    「美味い」と感動する味は、本当に身体が喜ぶ味である。
    しかし、その深い味と出会い、それを求めるように命じられ、
    その味を探究し続けることを宿命として負う人は、少なく、稀有だ。
    それ程、味とは深く、貴重なる宝物でもある。
    その深さを造り出せる人とは、
    やっぱりマイスターと呼ばれる人。
    その道を究める。
    その味を究める。

    それは、きっと果てしない修業の道なんだろうなぁ。

    味が深くなるのは、深く生きている人が、それを造っているからだ。
    味わい深いその人の生き方が、その味を造り出す。
    それは、きっとかってどこにもない味であり、
    ここだけの味であり、
    きっと、これからもずっとずっと定番で続いて行く味である。

    ただし、その味を受け継ぐということには、
    並々ならぬ努力と精進とが必要だということだった。

    昨日の一杯は、あのアルビの田中の終了間近の同点弾に匹敵する。
    私は、一口スープを味わい、微笑んだ。
    刻々と深まるその味わいを堪能し、「うーん」と唸った。
    2勝2敗の五分だな。
    引き分けでもいい。
    そこそこの味を日々続けることができたら・・・。
    それは、これからの長い長いシーズンの一戦一戦をどう戦うかに賭かっている。

    「おいしかったです」
    私は、食べ終わったそのままで、感動を伝えた。
    「ありがとうございます」と、
    若い店主も笑顔だった。

    私は、こうして担々麺のサポーターとなっている。
    このシーズンの闘い、私も一緒に覚悟して臨むつもりだ。

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