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  • from: クマドンさん

    2018年03月18日 07時34分01秒

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    善き人になれ

    さてさて、卒業式に保護者としての参列だった。
    真面目にしっかりと学生を全うした若者たちだ。
    我が次男は卒業が危なかったようだが、
    よき先生と出会えて、瀬戸際で救われた。
    ありがたかった。

    私は、その先生と2年前に保護者への説明会の後で、
    ゼミの教室で会った。
    東京から家族で赴任したばかりだった。
    大柄で温和で、見るからに優しさを感じた。
    何だか西郷どんのような茫洋さがあり、
    私は、すぐに好きになった。

    ああ、この人なら、次男を何とか育ててくれるな。
    そんな確信をもって、先生に次男を委ねた。
    その信頼は、正しかった。
    そのことが何よりも嬉しかった。

    人は、その姿形に全てが顕わだ。
    隠せている、騙せている、本性は顕れていない。
    そう想っているのは、その本人だけの錯覚だ。
    私も、歳をとった。
    すると、どれだけの人と出会ったことかと想う。
    それだけの人たちと出会っているから、よく感ずる。
    「この人は、どういう人なのか」とは、
    その瞬間に感じられ、分かるものだった。

    外側や見た目を繕っている人もいる。
    何だかわざと着ぐるみを着て、自分をその着ぐるみの中に隠す人も居る。
    でも、すっかりとお見通しだ。
    だから、嘘や偽りなく、あるがままで、素のままで、
    笑顔で応対できる人が、信頼できる人だった。

    その先生は、まさにそういう人だった。

    そして、我が次男も、こうして多くの仲間たちに囲まれている時、
    「へぇ、こうやって本当は生きていたのか」と、
    彼の、そうした素のままの、当たり前の、正直の、真っ直ぐな、
    なかなかの好青年ぶりに、父として嬉しさと誇りとを感じた。
    「ああ、信じていれば、それでいいんだな」だな。

    今更だが、本当に長男にも次男にも、
    私は、何も言わない父親だった。
    けっしてほったらかしであったわけではない。
    しかし、余計だなぁと想うことは、言わないことにした。
    「こうしたらどうかなぁ」は、選択肢の一つとして意見は言った。
    「こうしなさい」と、命令をしたことはない。いや、少ない。
    「決めるのは、自分だ」からと、私は、想っているからだ。

    親が先走ってどうのこうのと言ったとしても、
    私だったら、そんな言葉は聞き入れなかった。
    「聞置く」それだけ。
    やっぱり、自分で決めて、その我を通した。
    私は、それでいいと、いつも想った。

    ただし、失敗は必ずするものだ。
    その時だけが、父としての私の出番だった。
    「その気持ち、よく分かる」とは、言わないが、そんな気持ちで傍に居る。
    「どうだ」とは、声をかける。
    「大丈夫だよ」とも、声をかける。
    「あれ、やってみたら」と、ちょっとだけアドバイスする。
    「決めるのは、自分だよ」と、後は、任す。

    だから、父親らしいことは何もしていないに等しいと想う。
    それなのに、子どもたちに心配をかけさせ、
    本当にどん底に落とすくらいの哀しみを味わわせた。
    まぁ、ろくな父親でなかったことの方が確かだと、今は、言える。

    そうやって、父として生きて来た。
    それは、二人の可愛い息子たちが居てくれたからだった。
    心から、生まれて来てくれたことを、
    私のような馬鹿な男の所へ、
    息子として生まれてくれたことを、
    申し訳なく想いつつも、心から感謝している。

    さてさて、私の父としての大きな仕事は終わった気がする。
    それは、責任と義務との意味でのことだった。
    まだまだ、あるある。それは、当たり前。
    ただし、これからは、何だか、育てる者と育てれる者とではなく、
    御同行とでも言うのだろうか、
    一緒によっこらよっこらと人生を歩く友のように感じている。

    巣立つとは、そう言うことだろう。
    長男も、次男も、巣立っている。
    その時、親鳥は、どう生きればいいのだろうかだ。

    きっと、私が、老いたとしても、私の人生をすっかりと全うする。
    その人生を生きることをやり遂げる。
    そして、地の塩となり、世の光となり、
    自分なんかすっかりと忘れて、
    何かのために身を尽くす、そんな生き方を私が示すことなんだな。
    そのことへの、決意と意志と意味とをそのまま生きる。

    そんな生き方をすることが、父としての私の役になるようだ。

    長男は、「新潟ハーフマラソン」に出かけた。
    8時にスタートする。
    彼も、彼自身との闘いの日々だった。
    無事にゴールすることを、ここで祈るだけだ。

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