今朝、寝坊した。
４時にいつものように目が覚めたが、
起きないことにした。
何と言う贅沢なことだろう。

仕事をしていた時は、家を出る7時30分までの時間が貴重だった。
まさに、分刻みの生活だ。
読書1時間・ストレッチ30分間・「親父たちよ」30分間。
その後にゴミ捨て10分間・朝風呂5分間・髭剃り2分間・整髪5分間。
朝食10分間等々。
出勤までの時刻を逆算しながらの生活だった。

それが、「最近寝不足だから、眠っておくか」と、二度寝をする。
目が覚めたのは、6時半。
「まぁ、いっか」と、ゆっくりと起きて台所へ。
追われる予定も、仕事も、私には無い。
さてさて、8時に朝食を食べられるように段取るかだった。
そのことの、アバウトさ、いい加減さ、どうでもいいさ加減が、
何だか、とてもとても自由で、愉快だった。

時間を管理したり、時間をカチンと決め込んだりする生活も大事、大事だ。
私は、大体の終わりの時刻だけは決めるようにしている。
でも、こんなにも何も予定の無い一日には、
その必要感もないんじゃないんと、これを今、書いている。

時間と共に流れる生活。

これでいいんだと、ふと、今朝は、階段を昇りながら腑に落ちた。
あれもこれもやらんばねぇと、想わない。
今までは、何もやらないで居ることが、
何だか無駄な時間のように感じられて、もったいなく感じたものだ。
そう想うから、じれったく、何だかいらいらとして、
ああーーっと想ったりもした。
でも、そうじゃないんだな。

時間と共に流れ、流されていれば、それでもいいんだ。
たった今、Ｓさんと電話していたら、
もう11時30分になっている。
午前中の時間の流れの何と何と速いことか。
でも、それって無心になって流れにのって流れていたからだ。

だから、無心になって時間の流れによって流されている刻々は、
それはそれで、いいんだと、今は、素直に想われる。
何もしない。それでもいい。
でも、一日一つだけ、細やかな何かに気付けたら、それでいい。
そう想える私にもなっている。

無為自然という言葉が、ふと頭に浮かんだ。
無為こそ、自然そのものの姿なんだな。
その真実に気付かないまま、私は仕事と時間の流れの中で翻弄され続けた。
こうして、岸辺に上がって、その大河を観たら、そう感じた。

さてさて、昼は、あき乃でも行ってこようかなぁと、想っている。
親父さんと女将さんに、退職の報告をして来ようと、考えている。