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  • from: クマドンさん

    2018年08月23日 10時29分10秒

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    「半分、青い」後半の物語

    あれから一週間、左足の痛みは和らいだが、
    腰から臀部にかけての痛みが増し、
    腰をかがめて動こうとすると、痛みが走る。
    本当に怪我のできない身体となった。
    それは、やっぱり回復と蘇生に時間がかかるからだと思う。
    まず、受け入れる。じっと我慢する。諦める。
    これって歳をとったら大事な処世訓だと、実感している。

    「半分、青い」を昨夜まとめて観た。
    何だかとてもとても深くて、心に沁みた。
    それは、仙吉さんの「五平餅」だった。
    彼は、お店のかつ丼がヒットすることで、
    五平餅をこさえる意欲を失っていた。
    「張り合い」のない日々を送っていた。

    そこへ、スズメ登場だ。
    彼女は、やっと37歳で独り立ちの道を見つけた。
    それも、こんなすぐ傍にそれはあった。
    「廬山は煙雨 浙江は潮」だった。
    すぐに仙吉さんに弟子入りを志願して、
    その味を引き継ぐことに全力を賭ける。
    37歳にして、やっと納得できる目標を持てた喜び。

    仙吉さんは、そんなスズメのことが可愛くて、可愛くてだった。
    しかし、修業では妥協を許さず、容赦もしない。
    味を追い求めて、その味が出るまでは、厳しく当たる。
    そして、だんだんその味をスズメが自分のものにした頃に、
    突然、眠るようにして仙吉さんは、亡くなる。

    しかし、人は死んでも、決して消えてしまうわけではない。
    私も、今は、こうして母や父に時々話しかけたり、頼みごとをしたりだ。
    ああ、私がこうして生きている間は、
    母も父も、ここに生きている。
    今朝も、父のことを夢に見た。
    どうしてあんなに全てのことが観たことのように鮮明なのだろうか。
    夢を見た後、その夢にいつも感動する私だった。

    だから、かんちゃんに、スズメも言っていた。
    「心の中に、ちゃんとおじいちゃんは生きとるよ」と。
    それは、死期が近い、原田知世さんも同じことだ。
    みんなでその日が来ることを感じつつ、
    何事も無く生きようと努力する。
    周りの友達が、夫が、律が、
    そのいつか必ずやって来るお別れを、忘れず、労り、生きている。

    彼女自身がそうだった。
    仙吉さんのように、不意に、大往生ということではない。
    刻々と身体の中での病魔は、忍び寄って来る。
    みんなと一緒に居ても身体が難儀なために、
    ベッドで休む。
    律も、先生も、ステンドガラス越しに彼女の哀しみを感ずる。

    彼女は、死については触れない。語らない。じっと待っている。
    何だかね。
    その刻々と過ぎていく日々、時間、一分一分が、愛おしく、切ない。
    ここに、死を迎えようとしている妻が居る。母が居る。
    彼女は、どこかでそのことを受け入れ、
    今、ここで、生かされていることを感謝して生きている。

    死を、誰も止めることはできない。
    本当は、みんなも死に向かって、日々を生きている。
    ただし、死では、人は終わらない。
    死んでも、遺るものが必ずあるからだ。
    それが、愛する家族や友達の心に遺る思い出ではないだろうか。

    春さんも、いつかスズメの思い出の中の春さんとなる。
    スズメも、かんちゃんの思い出の中のスズメとなる。
    でも、消えない。生きている。
    きっとそうなんだと、私は、母と父のことで実感している。
    スズメの言葉は、私の言葉だった。
    人は、死んでも、消えない。ここに居る。

    この物語のナレーションは、亡くなった祖母だった。
    本当に楽しそうに、時には、心配しながら、
    物語を語り続ける。
    彼女は、確かに死者である。
    死者は、居るんだな。
    生者が居るってことは、死者も居るってことなんだ。

    「私には、死ぬと言う最後の仕事が残されている」と、誰だっけ。
    そしたら、ひょっと横超だ。
    一瞬で、死者として生きる。
    そのことを実感する。
    それだけだ。

    きっと、そうなんだと、私は、こうして信じている。
    だから、怖くはなくなった。
    痛みだけはご勘弁だが、死は、みんなにやって来る。
    それを、どんな気持ちで受け入れられるかだ。

    「半分、青い」は、そんな深い物語を語り始めている。
    私は、この物語を、リスペクトしている。

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