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親父たちよ

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  • from: クマドンさん

    2018/10/13 07:57:54

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    あれはいったい何だったのだろうと

    この世のものでない音は。存在する。
    つまり、ないものは、あるのだ。
    昨夜のシトットガルト室内管弦楽団だった。

    みの音は、どこから来るのか。
    この洗練され、豊穣で、静かに、深く、心に響くこの音を、
    私は、かって聴いたことがなかった。

    ここまで音とは、音楽とは、深く豊かに鳴り響くものか。
    17名のメンバーの心が一つになり、
    その一つが目指す音楽に到らんと奏で合う。

    リーダーの女性のバイオリンの音色のなんと美しいことか。
    「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」は、
    給食の放送でもかかる定番中の定番の曲だ。
    しかし、どう表現したらよいの言葉が出ないが、
    あの音楽は、一体どこから生まれて来た音楽なのだろう。
    あれだけ聴いていたこの曲が、
    まったく違った響きとなり、感動となり、私に伝わる。

    チェロのマイスターと、第二バイオリンのマイスターだ。
    分かち合う。支え合う。調和を聴き合う。
    その今、ここで、創造されて行く音楽に、
    ただただ、惹きこまれ、言葉にならず、
    「これは、なんなんだ」との驚きと喜びだった。

    バーバーのアダージョは、圧巻だった。
    静かな緊張感の音の響きに、
    切々と哀愁が沁みこみ、
    生きていることとは、夢だったのではないかとの、
    何だか私たち生きている人たちへの死者からの物語。
    その佇まいの中で、静かに、人生を振り返り、涙する。
    この現実の日々の生活を超越した、
    しかし、ここであるあるものからの語り掛け、呼びかけであったりする。

    深さとは、この世ではないとのことだ。
    その深さを顕わにしたとき、
    人は、人を超えた人となる。
    その圧倒されるような存在感や、本物のありようが、
    私の中の魂をゆすり、震えさせ、目覚めさせ、涙を流す。

    あの音楽と、私は一つだった。
    だから、蘇ったこの魂が喜び、涙を流した。
    拍手ができなかった。
    最後の最後の微かな一音が消えてしまっても、
    弦を下に降ろさなかった。
    その刹那が、音の全くないその刹那が、
    音楽だった。

    拍手ではない。
    今、ここに、感じたあの音はいったい何だったのか。
    音楽は、全て消えている。
    舞台には笑顔の演奏者たちだ。
    では、つい、さっきまで、ここのあったものは、何。

    夢であるから、消えてしまう音であるから、
    そこに命を賭ける。
    その刹那は、永遠に繋がる刹那だったな。

    あの音を表現できる言葉を、私は知らない。
    今、その音を思い浮かべて、言葉を探した。
    でも、きっと、今、私が使っている言葉では、
    あの音を言い表すことはできないのだと、私は想う。
    言葉は、ここまでだ。
    言葉でも、あの永遠の今、その刹那を顕すことができるのだろうか。

    その音を聴いたから、その刹那の永遠を実感し、信ずることができる。
    超越した音は、確かに、ここに、在るものだ。
    その音を託され、音に顕し、私に伝え、
    私の中に眠る魂を覚醒させ、涙を流さす。
    その涙の訪れによって、私は、私の魂を感ずる。
    いや、私もこの音なんだと、この音であるのだと言う実感。
    奇跡とは、このことなんだと、何も言えない。

    りゅうとから、万代のバスセンターまで、歩いた。
    「あれは、いったい、何だったのだろう」と。

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