新規登録がまだの方

下の[新規登録]ボタンを押してコミュニティに登録してください。

新規登録(無料)

登録がお済みの方はこちら

コミュ二ティポイントのご案内

詳しく見る

親父たちよ

親父たちよ>掲示板

公開 メンバー数:62人

チャットに入る

サークルに参加する

サークル内の発言を検索する

新しいトピックを立てる

サークルで活動するには参加が必要です。
「サークルに参加する」ボタンをクリックしてください。
※参加を制限しているサークルもあります。

閉じる

  • from: クマドンさん

    2018年10月29日 05時52分04秒

    icon

    「脱力」の「意味」とは何か

    本当に、平泳ぎができなくなった。
    手と足とがばらばらで、どうやって泳いでいたのか分からなくなった。
    身体が確かに覚えている。
    ならば、そうやって泳げばいい。
    しかし、本当の美しい泳ぎとは、それは真逆な泳ぎだった。
    その事実を自覚したとたん、全く泳げなくなった。

    しかし、いくら頭で理屈を考えても無駄だった。
    考えたからできるのではない。
    師がいつも言うように、「私の身体じゃない」「あんたの身体だ」だな。
    だから、私がその泳ぎを私自身の身体で体感し、習得しなければならなかった。

    私は、「できている」と、勘違いしていた。
    その思い上がりを、瞬時に師は見抜き、
    まずその勘違い・ドグサを徹底的に壊すことから始めた。
    本気で怒鳴り、向かって来る彼女だった。
    時には、私は怯えたな。
    怖気づいたな。
    でも、ある瞬間、「はっ」と気付いた。
    それからは、素直に聴き随った。
    私が、潰された。そこに、美しい泳ぎへのヒントだった。

    平泳ぎの、膝をそっと床に向けて下ろす動きが在る。
    これが、全くできていない私。
    すると、私をつかまえ、膝を持って師が教える。
    「力を抜け」「力を抜け」
    どうやっても情けなくも力が入り、どうにもならない。
    「力を抜けない」そこに、私の泳ぎの間違いが在り、迷いがあった。

    全ては、ゆっくり、力を抜くことなんだ。
    しかし、脱力とは、へなへなになることではなかった。
    もっと違う、何かがこの求められる脱力にはある。
    「水泳は、深いですよ」と、70代の女性のアドバイス。
    頭と身体が繋がらない。
    心と体が一如になれない。
    「身体のことをしっかりコントロールしなさい」だった。

    「脱力」にこそ、美しい泳ぎへの道が在る。
    しかし、力で泳ぎ続けて来た私には、
    その「脱力」そのものの感じが分からない。
    平泳ぎで足を開く前までは、
    ただ脱力なんだ。
    「脱力」は、言葉である。
    しかし、脱力は、動き方であり、生き方でもある。

    確かに、「脱力」という「言葉」が、私の泳ぎを変えようとしている。
    いや、泳ぎだけでなく、
    私の日々の生き方そのものも、変えようとしている。
    何だか、はっとした。
    力を抜けない私がずっと生きていたのではないのかと。
    そして、もし、私が力を抜いて、脱力したら、
    きっと本来の私としての生き方ができるのではないかと。

    ここに、池田晶子さんの言葉のメモが在る。
    やっと、その言葉の意味に近づけて気がする。

    「知りたい。どうなっているのか知りたい。ただひたすらその欲求のままに
     考え、人は、さらなる神秘を知ることとなった」

    「苦難や危機に際して、人が本当に必要とするものは、必ず言葉であって、
     金や物ではありません」

    「だから、人を救うことができるのは言葉であって、その意味で、
     言葉が命なんだと私は言うわけです」

    「この言葉の力とは、何の力なのか、今更ながら私には、
     不思議で仕方ないのです」

    「言葉には、人の心という現実を動かすだけの力がある」

    「言葉を理解するということは、意味を理解することに他ならない」

    「よって、言葉とは、すなわち「意味」であって、「言葉の力」は、
     「意味の力」に他ならないのです。では、「意味」とは何か?」

    「世界は意味に満ちており、世界とはすなわち意味なのだということが、
     すぐにわかりますよね」

    「驚くべきことは、人が意味をわかることができるのは、
     意味があるからだということです。」

    「意味がその理解より先に存在することという驚くべき事実を告げている」

    「世界とは言葉であり、言葉こそが世界を創っているというこの事実は、
     私みたいな言葉の裏側へ出ちゃっている者にははっきり見えます。
     混沌に秩序を与えるものが言葉だ」

    さてさて、この言葉のメモは、新大病院の病室のベットだった。

    今、やっと、師のおかげで、この言葉の「意味」の近くに来れたようだ。

    「脱力」という言葉は、私にとっての生きる「意味」である。

    • コメントする

      サークルで活動するには参加が必要です。
      「サークルに参加する」ボタンをクリックしてください。
      ※参加を制限しているサークルもあります。

      閉じる

    • 0
    • 拍手する

      サークルで活動するには参加が必要です。
      「サークルに参加する」ボタンをクリックしてください。
      ※参加を制限しているサークルもあります。

      閉じる

    • 0

    icon拍手者リスト

コメント: 全0件