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  • from: クマドンさん

    2019年02月12日 05時32分08秒

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    映画「日日是好日」

    映画「日日是好日」

    生きているとうまくいかないこともある。
    自分は本当は何をしたいのか、分からない時もある。
    でも、そうやっていても、日々を生きている。

    形なんだな。
    所作なんだな。
    その決まりごと何だな。
    それを、頭で考えない。
    ただ、やる。
    教えられた通りに、作法通りにただやる。
    そのうちに身体が覚える。
    身体が自然に動く。
    無意識に所作通りに動いた時の感動だった。

    絶望は、ある。
    もう生きてはいけないもきっとある。
    でも、季節は、変わる。だから、いい。
    「雨の時には、その雨の音を聴くだけ」
    実は、この聴くの文字の中に、
    「徳」という文字が隠されていたことに、その時、気付いた。
    それを行えば、徳であり、
    その音を聴けば、これもやっぱ徳となる。
    季節を待つ。季節は巡る。そして、春は必ず来るものだ。

    「世の中には、すぐに分かるものと、長く時間をかけて分かるものがある」
    すぐに分かるものは、一回で忘れればいい。
    長く時間をかけて分かることを、大事にして生きればいい。
    そのためには、日々の生活を続けることだ。
    所作一つ一つは、意志あるものだ。
    凛として、しゃんとして、美しいものだ。
    その所作のようにして、日々を生きる。
    そうした生き方を続けることで、
    きっとこの大事なことがやっと腑に落ちる。

    人は、死ぬ。
    人との出会いは「一期一会」
    そう思って主人と客とは茶室で向かい合う。
    掛け軸の書を観る。
    書を眺め、そのままを感ずる。
    それは、主人から客への魂の贈り物だ。
    そして、季節を感じさせるお菓子もそうだ。
    そこには、本当に心を込めた慈しみが感じられる。
    客は、そうして大事にされる。
    それは、互いに明日死んでも、心残りがないためだ。
    そうやって、そうした思いで、人と出会う。
    今、ここだけの、人としての出会い。覚悟。

    その一期一会をふと、忘れた時、
    彼女は、父との別れの時となってしまった。
    その後悔は、もうその時には戻れないことを、辛く、辛く、感ずる。
    せっかくあの日に、父はすぐ近くまで来てくれて、
    電話で、食事でもと話してくれたのに・・・。
    あの時、会って、話しておけばよかった。。。。。。。。。。
    親を亡くした人にだけ、この哀しさは深く、深い。
    砂浜に立ち、大きな声で、両手を力いっぱい振って、泣きながら、叫ぶ。
    「お父さん、ありがとう。おとうさん、ありがとう」と、
    何度も何度も何度も何度も。。。。。。。

    毎日、毎日、同じように、同じように暮らせることの幸せ。
    茶の道の師匠は、88歳の日に、そのことを見つけた。
    12年に一度使われる「犬」の絵の描かれた茶碗。
    次に、この茶碗を手に取る時は、幾つになっているのだろう。
    生きているのかなぁ。
    そう思えば、今日、今、ここでの、この命は愛おしいものだ。
    その日々の無常の中の、今、ここの、私。
    何だかとても大事、大事だ。

    何故、こんなに涙が溢れるのかと、
    とめどなく溢れ来る涙を感じながら、私は、想った。
    泣いているのは、きっと、私の魂なんだと。
    きっと涙は、魂の使徒であり、魂の証人だ。
    私が、今、ここで、涙を流しているのは、
    私に、きっとそれがあるからの証しなんだ。

    では、何故、こんな身体を震わせ、泣いているのか。

    それは、私が、きっと、一期一会の人に出会ったからだ。
    その人は、きっと私の深く深くの魂の鏡。
    私の魂がそう生きたいと願っている姿・形。
    その所作と美しい人としての凛とした在り方が、
    私に気付きを与え、しゃんとさせ、凛とさせ、新たにされる。
    感動とは、「これでいい」と、
    私が、生き直す、その再誕の喜び・歓喜ではないかと、
    この映画ラストを観て、深く深くそう感じ、動けなくなった。

    茶道を25年間続けた彼女は、深い深い笑顔だった。
    「やっとここから始まる気がする」
    私も、61歳のここから、本当の人生が始まる気がしている。
    この気持ちのままで日々を生きられたら、
    何だかわくわくするし、日々が楽しい。

    「日日是好日」とまで行くためには、
    彼女が辿った人生の道程をやっぱり辿ることだ。
    そして、先人である師は、その道を辿り続け、
    その想いを魂の日々の糧として生きている。

    実は、人生とは、かくも深いものだったんだ。

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