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  • from: クマドンさん

    2019年07月17日 05時27分08秒

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    夏野菜の収穫だ

    夏野菜の収穫だった。
    子どもたちとジャガイモを掘った。掘った。
    土の中からぼこぼことジャガイモが見つかった。
    その度に、子どもたちから歓声が上がる。

    小さなものから、拳大の大きなものまでいろいろだ。
    同じ畑、同じ環境で育てられても、大きさも形も重さも違う。
    均一ではなく、ごつごつと個性的であること。
    大きなものも、ウズラの卵大の小さなものも、
    みんなジャガイモとして生まれ、ジャガイモとして生きている。

    大きなものだけが貴重なのではなく、
    小さなものもありがたいジャガイモだ。
    その味わいもそれぞれの味わいだと思う。
    ここにも均一なものは一つもないはず。
    そのジャガイモたちが、きっとカレーの味を引き立てる。

    植えてから3か月目の夏野菜たちだ。
    トマト・ミニトマト・ピーマン・ししとう・オクラと畑には満載だ。
    毎朝、私は、畑に行く。
    そして、一本一本の様子を観察する。
    すると、やっぱり、「ここに手をいれて」という、声無き声だ。
    まず、如雨露を二つ両手にもってたっぷりと水をやる。
    40本余りの私の仲間たちだ。
    暑い日には、その水がぐんぐんと畝に吸い込まれていく。

    次に、トマトのわき目をとる。
    そして、伸びすぎた先端を切る。
    弱った葉を落とし、トマトの実に光が当たるように調整する。
    一本一本吟味する。何を、今、ここでしてあげるべきかを考える。
    夏休みまであとわずかだ。
    収穫をこの期間で間に合わせなくてはならない。

    私が、毎日手入れして、夕方も水をやっている夏野菜たちは、
    確かにすくすくと育って、明るく、元気だ。

    ところが、全く手入れしない、ほったらかしの畑も残念ながらそこにある。
    植えた時期が全く同じなのに、その違いは唖然とするほど歴然だった。
    雑草が生い茂り、いらない枝葉がぼうぼうと伸び、
    ひ弱なヒョロヒョロの枝が雑草の中で埋もれている。
    真っ赤な色のトマトも、大きく育った茄子も、太くなったキュウリもそのまま。
    誰もその夏野菜たちを収穫しない。
    忘れられた野菜たちだ。
    それでも生きる力があるから、育ちはするが、
    愛されていない野菜たちは、どこかひ弱で、寂しいものだ。

    この畑の主たちには、この野菜たちの声が聴こえないのだろうか。

    途中までせっせと手入れしていた畑もある。
    今は旺盛にぼうぼうと葉を茂らせている。
    もっと葉を落とせばいいのに、わき目を早めにとればいいのに、
    自分は畑の名人だと自負していたはずのその畑の主は、
    そんなことを言ったことすら忘れているらしい。
    日々なんだ。休みはないんだ。その刻々の変化に対応することなんだ。
    畑とは、野菜を育てるとは、そういうことなんだ。

    ズッキーニの葉が真っ白になった。
    病気だ。
    そこから、こちらの畑のキュウリの葉もやられた。
    それなのに、その主は、ズッキーニを助けようはしない。
    そのために、他の畑のキュウリたちもやられそうになった。
    「大変だ」とばかりに、その畑の主は、懸命にその病の蔓延を阻止するために、
    白くなった葉をとり、薬を撒いての予防だった。
    これが、畑の名人の為せる業だ。
    彼も、よくよく畑で出会う。

    育てるとは、そういうことだ。
    ほったらかし、無関心、中途半端、途中で投げ出す、畑に行かない。
    野菜たちは、その人をじっと黙って畑で待っている。
    この声を聴くことができるなら、
    毎朝・毎夕に畑に足音を聞かせることは当たり前だ。
    そして、葉に触り、一歩一本に声をかける。

    そうした行いこそ、野菜たちに対する愛ではないだろうか。
    愛するとは、毎朝・毎夕、畑に行くことなんだな。
    そして、愛された野菜の収穫は大きく、野菜たちは明るく伸び伸びとしているが、
    そうではない野菜たちは、ひ弱で、寂しげで、哀しそうで、
    何だか怒りすら感じさせられることもある。

    子どもも同じだなぁと、いつも感ずる。教えられる。
    やっぱり、自然は偉大なる教師なんだな。

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