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親父たちよ

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  • from: クマドンさん

    2019/08/12 06:17:25

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    7日の移動距離は・・・

    7日早朝、新潟駅に到着だった。
    戊辰戦争、函館五稜郭への旅は断念した。
    帰りの北海道汽船の空いている部屋がsuiteの五万円だそうだ。
    そんな無駄なお金は、私にはなかった。
    そこで、急遽、妻が行った、只見線一周の旅に切り替えた。

    自宅に帰ってから、洗濯機を回した。
    これから二泊三日の旅の支度をした。
    スポーツバックに入れるものも何回か旅行をして分かって来た。
    サクサクと準備して、サクサクとベランダに洗濯物を干し、
    サクサクとバスに乗って、サクサクと切符を買った。

    新潟から会津若松まで。4,200円
    会津若松から新潟まで。2,150円
    2枚の乗車券を大人の休日クラブの割引で買った。計 6,350円

    まず長岡行きの電車に乗った。 新潟発 11:07
    この電車はSさんと「途中の会」で小千谷で会うために、どんだけ乗ったことか。
    夏休みの平日なので、部活関係の高校生の姿が目立つ。
    とにかく人間ウォッチングが面白い。
    若い子たちのファッションに、グッズ、今、何が流行っているかよくよく感ずる。

    長岡駅で乗り換える。 12:21着 12:34発 乗換の時間は少ない。
    今度は上越線の湯沢行きだ。
    平日の電車は混まないだろうと思っていたら大間違いだ。
    既に電車は到着てしており、空いた席をやっと探して、座ることができた。
    今回の旅では、昼酒はご法度にした。
    だから、黙って流れ去る景色を観ている。
    考え事をずっとしている。
    何だかね。こんな時間が無かったことに、その時、気付いた。

    小出駅 13:08到着。只見線は、少し離れたホームに止まっていた。
    デーゼル機関車だった。キハという懐かしい車体だった。
    私は、急いで階段を昇り、列車に乗った。間に合った。
    それにしても、乗客は居るものだ。私の向かいの席には、高校生の可愛い女子。
    13:11発車だった。
    あのデーゼルエンジンの重い音と、ゴトンゴトンと微妙に左右に揺れる車体。
    景色がゆっくりゆっくりと後ろに流れる。
    未だに、こんな列車が働いているのかの驚き。

    私は、その女子に「ごめん、弁当食べるね」と声をかけた。
    彼女はにこっと笑顔で、どうぞだった。
    その日の夜中は青森駅だった。
    今、遅い昼食を只見線に揺られて食べている。
    旅とは、単純に、移動することだった。
    自分を非日常の違った場所に置くことだった。
    すると、このパソコンに向かった生活と全く違う異次元の世界を体感できる。
    バーチャルではなく、本物の人々と山や川や田園だった。

    乗り鉄の二人の高校生くらいの男子だった。
    アブが一匹窓にくっつき、今にも飛びそうな気配だった。
    とにかく、そのアブが怖いらしく、窓を開けたり、席から飛び上がったりだった。
    越後広瀬・越後須原・入広瀬・大白川と、何だか懐かしい無人駅が続く。
    この山の中の生業だった。
    この列車は、ここで暮らす人たちにとっての大切な生活列車だ。
    乗り鉄には、貴重な列車体験でビデオカメラでその駅を撮影する。
    その駅で、ひょっこりと地元の叔母ちゃんたちが乗り込んで来る。

    大白川13:57発 次の駅の只見は14:28着。
    途中は越後と会津との国境越えの山・山・山だった。
    時折、沢を見下ろすと、その沢の石が錆色に濁っている。
    清流とは呼べないその沢に、何だか人の生業の罪の跡を感じた。
    トンネルが多い。真っ暗な窓ガラスに、私が映る。
    「よく、やるなぁ」と、自分でも呆れた。
    気付いただろうか、次の只見駅まで30分間もかかっていることに。

    只見に来て驚いた。開けた小さな町だった。
    こんな山奥に・・・と思ったら、会津を起点とすれば、それもありと合点だった。
    東北電力が、この只見川で多くのダムを造った名残だ。
    この只見線はそのために出来た線路でもあった。
    だから、渓谷を辿り、いつもこの豊かな川の景色が御伴する。
    全長135キロの路線だそうだ。

    只見から会津川口までは、代行バスのマイクロに乗り換える。14:32発
    会津川口駅には 15:22着だ。
    残念ながら河井継之助記念館は、このバスの途中の為、降りられなかった。
    この会津の奥の奥のどん詰まりが、彼の亡くなった土地でもあった。

    そして、また列車に乗り換え、早戸駅に向かった。
    この渓谷沿いの無人駅に降りだったら、驚いた。
    後ろには道路とトンネルだけだったからだ。
    今夜の宿の「つるの湯」はいったいどこにあるのか・・・。
    「ああ、迎えに来てもらえばいかったなぁ」との後悔だった。
    私は、とぼとぼと汗をかきかき、重い荷を手に持って、トンネルの中を歩いた。
    それが、15:50位だった。
    トンネルを抜けて、そこにいたおじいさんに道を尋ねた。
    「ああ、そこの階段を下りると近道だよ」とのこと。

    階段の上から見下ろしたら、木造造りの瀟洒な宿がポツンと見えた。
    「つるの湯」の湯治棟だった。
    今夜の私の宿である。何と、夕食も、朝食も無し。
    弁当とお握り持参の一泊だった。

    さてさて、こうして振り返って見ると、
    青森を前夜の午後11時に出発してから、自宅に途中下車。
    それから、午後11時に新潟を立ち、4時に会津の早戸駅に到着する。
    この移動距離の何と何と長いこと、長いこと。

    何をやってんだと、そうは思うが、
    その距離をJRで旅できたことは、
    自分のことながらに驚いている。
    列車・電車の旅はいい。
    私は、その日の移動距離を想うと、何だかとても列車の旅が好きになっていた。
    まさに、「銀河鉄道スリーナイン」のような旅だった。
    メーテルに会いたいなあ。

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