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  • from: クマドンさん

    2020年01月13日 07時41分50秒

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    「カルテット」を観た

    「カルテット」をまた観ている。
    お正月に再放送があったので、録画した。
    この脚本は、第一級の脚本だと、感動している。
    あの台詞一つ一つが、ぴったりとはまる。
    その心を、そのまま、この言葉で現すのかの驚きだ。

    すずめちゃん、の過去が暴かれた。
    彼女はそのことで勤めていた会社で酷いいじめにあった。
    それでも半泣きでも笑顔を続けた。
    そして、退社した。
    その偽魔術師の父が亡くなる。
    彼女はその臨終に病院まで行くが、会わなかった。
    「カルテット」に帰って行った。

    まきさんは、自分の人生をリセットするために戸籍を買っていた。
    そして、早乙女という別の名になり、東京で暮らし、結婚した。
    名前が、巻になった。
    しかし、夫がある日、突然の失踪だった。
    彼女は、その帰りを孤独なマンションの一室で待った。
    しかし、「カルテット」に出会った。
    軽井沢の別荘で、大好きな仲間たちと弦楽四重奏だった。

    失踪した夫が現われた。
    そして、分かった。どうして夫が失踪したのかが。
    彼女は、離婚した。新たな人生に歩み出した。
    しかし、過去が向こうから追って来た。
    早乙女と言う偽りの名前も、名乗れなくなってしまった。
    警察に行った。

    すずめは、まきのバイオリンを預かった。
    そして、大スキャンダルとしてまきのことが雑誌で取り上げられ、
    世間からのバッシングを受けた。
    まきは、それを逆手にとってコンサートをするが・・・・。
    まきは、人目を避けるようにして、東京の片隅の集合住宅の一室に住まった。
    それを、「カルテット」のメンバーたちは、探し求め、
    その集合住宅の広場で、演奏を始める。
    風に乗って、微かにあの懐かしいメロディーが聴こえる。

    その音を辿ったら、あの「カルテット」たちがそこに居た。

    親なんだなぁと、よく思う。
    虐待を受けている子が居る。
    いつもびくびくと暮らしている子が居る。
    逆に、全くほっておかれ、食事すら食べさせてもらえない子が居る。
    良心が離婚をしてしまい、母親には新しい男ができた子がいる。
    交通事故で両親を一瞬で失い、親戚や施設で育てられる子が居る。
    義理の父親から、性的な虐待を受けている子が居る。
    親から全く愛されず、邪魔にされて生きて来た子が居る。

    その子たちは、親を選べない。
    その両親の元に生まれて来たのは、その子の宿命だった。
    金持ちの家に生まれたから幸せかと言うと、かえってそうでないことが多い。
    いつまでも親の庇護の元で自立できない、彼のように。
    30代になってもまだまだ自分探しの真っ最中だ。

    でも、「カルテット」という、仲間が出来た。
    それは、最初は、嘘で集まった仲間だったかも知れない。
    ただ、その集まったことが、欲望や嘘や言い訳であろうとも、
    集まったこの縁は、やっぱり1人1人には宿縁だったのだと、私は思った。

    人生は、きっと捨てたものではないのだと思う。

    今は、まだ居ない。
    しかし、「カルテット」をいつか組める心の友は、
    きっとどこかに必ず居てくれる。

    今は、何も報われない悲惨なる人生だろう。
    しかし、きっと、いつか、思いもかけないことで、
    出会うことの無い人たちが、友として出会うことがある。
    それを信じて、生きるだけだ。

    生きていれば、何とかなるさ。
    すずめは、すきな根津さんと、まきさんを二人っきりにするために、
    コンサートのチケットを渡した。
    何と言う自己犠牲か・・・・。
    それは、二人が二人とも大好きな愛する友であるからだ。
    二人の姿を見て涙するその涙には、深い深い意味がある。

    何だろうなぁ。
    あの失踪した官九郎の夫もそうだ。
    彼の独白は、何だかとても身に応えた。
    みんなそうした失望感や、勘違いや、不全感を持ちつつね
    何事も無いように平穏無事に暮らしているのではないだろうか。

    もし、本音を吐露してしてしまったら、
    夫婦って、穏やかに、互いに信じあって生きられるものなのだろうか。
    私は、彼の失踪に、逆に、まきへの深い深い愛を感じた。
    一緒に暮らすと言うことは、彼女への裏切りでもあるからだ。
    夫婦が、お互いに本音を吐露し、正直に生きる時、
    実は、本当は、そこから初めて人と人との出会いとしての夫婦関係が始まる。

    失踪かぁ・・・。言えないけれど、私には、分かる気がした。
    しかし、あの拘置所での接見での彼の涙も、よく分かる。
    まさに「砂の器」だな。
    まきの哀しすぎる宿命に気付き、
    まきが心から求めていたものは、音楽ではなく、
    家庭での心の安らぎと平安だったのだ。

    それを勘違いして、自分の事ばかりで、まきの真意を理解できなかった。
    そして、理解できないだけでなく、深く深く傷つけてしまった。
    そのことに、初めて彼が気付き、おんおんと後悔の涙を流す。
    それも、・・・・。私には、分かる気がした。

    何と言うかなぁ。
    そうした宿縁・宿命を背負わされて、人はその人の関係の中で生きている。
    不具合・不全・不調・不協和音等等、
    上手くいかないことが、真実なんだ。
    実際に、全く違った育ちをして、全く違った環境で生き、
    全く違った性格の人と人とが、共に暮らすと言うことは、
    そのお互いの間の大きな淵を、互いにどのように埋めていくか、
    ではないだろうか。

    どんなお互いにも、調和はある。
    「カルテット」とは、音楽を通して、調和を探し求めた人たちのこと。
    どんな人と人との間にも、調和は存在する。
    ただし、諦めず、くさらず、根気強く、それを心から求めるかだ。
    そして、自分の本音を吐露して、それでも赦し合い、分かり合い、
    自分から自分を低くし、相手にどう歩み寄れるかではないだろうか。

    どんな人たちにも、調和は存在する。
    しかし、その調和を心から求めた人だけに、
    その真の調和のメロディーは聴こえてくるのだと私は、思う。

    まきが、あのアパートの孤独な一室で、
    遠くから響く、その調和の音を聴こえたように・・・・。

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