目に見えないからの不安感。
今回のウイルスがまさにそれだった。
人は、そうした目には見えないが、
脅威を感ずるものに不安を感ずるものだ。

風評被害かそれだった。
ただの噂。わざと流されたデマであるかも知れない。
しかし、多くの人が語り、ネットで話題になることで、
それが事実だと信じ込ませられる。
すると、そうした考え方に縛られ、抜け出せなくなってしまう。

また、みんながそうしているから、自分もそうしなくとはならないと思う。
何だかみんながしていることをしないと、
自分がみんなから批難されているように感ずる。
余計なことは言われたくない。
白い目で見られたくない。
だから、とりあえずみんなと同じことをする。

昨日、家族3人でSという回転寿司に行った。
この時期に・・・ではなく、
いつものようにいつもの生活をすることは、
この時期だから大事なんだと、私は思っているからだ。

確かに、お客は少なかった。
日曜日の午後7時には順番を待つ人たちでいっぱいの場所に、
2～3組の人たちだったからだ。
私たちは、しばらくして呼ばれ、テーブル席に着いた。
この店のシステムにいつも感嘆している。
とにかく、人手がかからず、スリム化され、ITが駆使されている。
それに、ネタがとても美味い。
あの皿に醤油とワサビを付けるスタイルは、
私の中では常識として定着した。

しかし、経営は大変だろうなぁの実感だった。
しばらくしたら流れる皿が少なくなった。
お客さんがさーっと帰って行ってしまったからだ。
こんなことは、今まで経験することはなかったことだ。
私たちが居る間は、いつも満席で、次々とお客さんの番号が呼ばれていた。
確かに、何かおかしいことが始まりかけている。

この2週間が収束に向けた勝負なのだと政府は発表する。
ネットで感染した患者さんの経過を医師が説明していた。
大部分の患者さんは、軽い風邪のような症状で、
一週間位てで平常に戻るそうだ。
その間、特別な治療は無く、安静にしての自己治癒だそうだ。
これは、インフルエンザとは全く違う症状だった。

重篤な症状になる患者さんは、ごく少数だ。
それは、ウイルスがきっかけとなり持病が発症するからだとも言っている。

また、8割の人は、他の人に感染させてはいないし、
例え、自覚症状が無く、他の人に感染させたとしても、
2～３人の複数の人への感染が予想されるとのことだった。
百人千人と拡散させることは無い。

若者は、その体力のおかげなのか、感染しても自覚の無い人も多い。
だから、感染させるリスクが高くなる。
風邪のような症状が在ったら、人混みには出ないで、自宅で養生する。
子どもや幼児への感染例は、まだ東京都の二人だけ。

また、感染しやすい場所は、風通しの悪く、閉鎖した空間。
また、汗や飛沫が飛びやすく、同じ器具を不特定多数の人が使う場所。
また、向かい合って会話したり、他者と身体が触れあったりする状況。
具体的な施設や場所の例を医師は発表している。
つまり、そこへはしばらく行かないことだ。

事実をよくよく見つめる。
実は、姿が見えないウイルスは、この事実からどんなものかは推測できる。
だから、事実をよく理解して、惑わされず、煽られず、
ただ淡々と日々の生活を続けることが大事なことだと、私は思う。
アルコール消毒をする。
咳が出たら、咳エチケットとしてマスクをする。
感染リスクの高い施設や場所には行かない。
風邪の症状が在ったら、仕事を休む。自宅で養生する。

そうした平穏な生活をすることが、
この混乱した生活を建て直し、
経済的なお互いの支援になるのではないかと、私は思う。
そして、心配なことは感染し、感染させてしまった人の人権だ。
そのことは、やっぱりしっかりと守らねばならないことだ。
明日は、我が身だから。